フォローボタン
「どうも、浦島太郎です」
「わたくしは講師の亀でございます。ツイッターのフォローボタンが水色から黒になって、押し間違いが多発していると聞いたのですが」
「ああ、知ってる。なんで急に変更したんだろうな?」
「これは、運営からの隠れたメッセージでは?」
「どんなメッセージだ?」
「『暗黒感情しか生み出さないネットに張り付いてないで、お前らリアルの人間関係もっと頑張った方がいいんじゃねw』みたいな」
「邪推はやめろ! 運営はそんなこと考えてない!」
「ならば何故、突然変更したのです?」
「そこはほら、きっと見やすいからだよ。黒って視認性がいいだろ? 文字もたいていは黒で書くし」
「視認性が理由なら、いいねボタンも黒くしたらいいじゃないですか」
「黒いハート……呪われてるみたいだな……」
「トランプみたいで逆にお洒落ですよ」
「トランプに黒いハートなんてないだろ。お前、今日は雑だな」
「話はそれますが、小説投稿者さんの落選報告があった時、いいねボタンを押しづらいのはわたくしだけでしょうか?」
「なんでだ?」
「落選にいいねしたら、相手が落ちたことを喜んでるみたいじゃないですか? いや、実際はそんなことないですよ! 励ましの意味で押したいのですが!」
「いいねが押しにくいなら、リツイートしたらいいんじゃないか?」
「それもそれで、相手が落選したことを広めたいみたいですよね?」
「深く考えすぎでは」
「なお、浦島殿のツイートは、フォロー外から常に監視しております。昨夜、わたくしの電話には出なかったのに、どうでもいい日常のクソツイートは一杯してましたよね。どういうことですか?」
「え、怖すぎる……(困惑)」
「今のは面倒な恋人の例でした。こういう相手と付き合ってしまった場合、迷わず早めに別れた方がいいでしょう」
「よかった、冗談か」
「何にせよ、黒いフォローボタンには早めに慣れたいですね。以上、亀と浦島の恋愛講座でした」
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