第235話 デートの旅~おかわり~

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※拷問描写があります。苦手な方はご注意ください。

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「......おっふ」


 女王様の進捗状況を確認しに戻ってきた俺ですが、思っていた以上にやばいモノを見せられて戦慄しております。グロ耐性が低いヤツなら卒倒するね。HAHAHA。


「......えっと、その生々しくてフレッシュなジャケットを羽織ったパンクなヤツ......それ、侯爵さんであってるかな?」


 首を縦に振る女王様。


「それと、骨々しい活け花はワカメドリルさんかなのかな?」


 これにも首を縦に振る女王様。


「うん、流石女王様だ。それで、頼んでいた事は聞き出せたかな?」


 表情が曇る女王様。首を横に振った。


「......もしかして喋れないの?」


 これには首を縦に振った。


 なるほど、魔法だもんね......字も書けないでしょう。ヘカトンくんに慣れすぎた弊害かなコレは。


「ごめん、それは失念してた。まぁ気にしないでいいよ。そのフレッシュゾンビはまだ生かしておいて。それと追加を大量に持ってきたから死ぬギリギリくらいまで甚振ってあげて」


 首を縦に振る女王様。ヘドバンかってくらいの勢いで。


「じゃあコイツらをお願いね。あ、勢い余って殺しちゃっても大丈夫だから、無理して加減しなくてもいいよー」


 コクコクコクコク!

 物凄くいい笑顔で頭を上下させる女王様。ではお願い致します。


 アホの家族、側近、使用人の中からズブズブだった人を選抜して女王様にパスした。後は好きに楽しんでください。


 俺は当主が溜め込んでいた物を掻っ攫って来るねー。



 ズブズブだった人達は顔を真っ青にしてるけど、俺は何も知らん! 束の間の贅沢を楽しんだんだ、後はアホな事に首を突っ込んだ自分の責任だよ。存分に後悔しなさい。




 ◇◇◇




 これは、女王様におかわりを献上する少し前の事......


「これで、敷地内に居る人は全員だね。これから罪人の仕分けを行います......嘘を吐いてもいいけど、その時は心臓が抜き取られることになるから、自分の選択に責任を持つように。じゃあはじめまーす!! この中で当主の悪行に加担したことがある人はこの線の向こう側へ、した事ない人はこの線を跨がないでね」


 こう、威圧しながら言った。


 この時、転がしている間に全員の髪の毛を採取して嘘発見器の天秤に乗せ、足だけを自由にした関係者共を動かす。


 一人一人やるのが面倒なので、複数人を一気に殺れ......一気に選別できたらいいなーと思って試した。


 出来たね。結構な人数が素直に従ってくれたが、この段階で五人がハツを抜き取られた。実験に御協力感謝致します。


 悪行に加担していない人達はその場に座らせて待機、次は重罪と軽犯罪を選別。


 この時に犠牲は無し。素直で大変よろしい。

 天秤の脇に捨てたまだビクンビクンとしているハツを見てビビったんだろう。まぁ俺個人の感想としては、この段階で死んだ人は幸せなんだけどね。


 重罪はその場で微動だにするなと指示し、軽犯罪の人の選別に移る。

 自分の意思で加担した人、脅されて仕方なくの二パターンを。


 自分の意思で加担した者は重罪と一緒に、脅されて仕方なくは個別に面談。


 生き残る為に仕方なくは罰則アリ、人質を取られてイヤイヤ加担は無罪に移動。


 これで、犯罪者と一般人の選別は終わり。


 では、クロに決まった人物はこれからオシオキパートに移行でございます。


 罰則アリ&無罪の方はその場に座って待機しててくださいねー。



 こんな感じのアレコレがあり冒頭の遣り取りに至った。


 まぁね、四分の三が犯罪者枠、残りの三分の二が罰則アリ枠。

 五十人以上居たのに......本当に悪徳貴族は害悪でしかないでごわす。



 とりあえず自分が仕出かした事を後悔しながらお逝きなさい。

 なんで俺がこんな正義の味方みたいな事しないとあかんねん......大分異世界に馴染んできた俺だけど、さすがに一般人も処刑はしないよ。勢い余らない限り。きっと。


「はい、こんな悪辣な環境でも立派に働いていた皆さん。この後行く宛てはあるかな? まぁ無くても俺にはなんも出来ないけど。とりあえず執務室にあった金を持ってきたから、これで次の仕事を見つけるまでなんとかしてくれ」


 おかわりを渡した時に机を漁って見つけた金を手切れ金として渡して解散。まぁ頑張って!!


「では次に罰則アリ判定を受けた皆さん、アンタらはこの後たくさん出る予定の死体の処理をしてね。それが罰になるからしっかりやるんだよ......サボったりしたら同じ死体になってもらうからねー。

 それと、反省の為に仕事の時間になるまではコレを抱いて正座ね」


 この時点では侮っているだろうけど、女王様に損壊させられた死体を見たら意見を変えるだろう。きっと。


 漬物石を抱っこさせて正座待機。がんばえー。子鹿タイムが楽しみだよ。



 女王様のお楽しみはまだまだ続くだろうし、俺は屋敷の探索を再開。


「さて、あんこちゃん。宝探しの時間だよ!!」


「わんっ!!」


 大人しく待っていてくれてありがとう。行くどー!!




 ◇◇◇




 あんこたんに搭載されているセンサーってしゅごい。そう思いました。


 いやー、出るわ出るわ。


 隠し部屋やら不正の証拠やら隠し財産やら違法薬物やら......真っ黒ですねぇ!!


 執務室の中にもギミックはあったから、その奥にはこれの比ではない特大の爆弾が隠されている事でしょう。


「どーしよーかね、コレ。............んー、しゃーない。コレらはミステリアス商会にぶん投げよう! 脅してくるカスや、抱きこもうとしてくるゴミとかが厄介みたいに言ってたし、コレをチラつかせれば大人しくなるでしょ。武力行使を選択されてもパワーアップしたあの子たちなら余裕でしょ」


 面倒で持て余す案件は丸投げに限る。俺は既に世捨て人......動くのは己の欲望に従った時のみ。


「......うん、女王様はまだお楽しみの最中みたいだし、折角だからこのクソ広い庭で遊ぼうか。何かやりたい事ある?」


『ボール遊び!!』


「おっけー! 今日こそはワンバンした物をキャッチさせてやる」


『ふふんっ! かかってきなさい!』


【千里眼】を使って女王様を覗き見したら、とてもいい笑顔で鞭を振るっておられた。なのでその邪魔をしてはいけないと思った俺は、お嬢様と遊ぶ事を選択した。

 変化球や豪速球を織り交ぜたおれの投球術に完璧に対応するお嬢様。


 俺の防御率は破壊されて目も当てられない数字になり、あんこの打率は未だ十割をキープしている。......解せぬ。


 大魔神もびっくりなフォークを投げても、空気抵抗でボールが燃え上がるストレートを投げても、剃刀のようなシュートを投げても、ビックリシンカーを投げようとも......全て笑顔で対処された。


 もう、俺はこの子に勝てない......あの頃は激おこになったチェンジアップも、笑って対処されたし......ぐぬぬぬ。


 女王様を待ちながら、日が暮れ始める頃までお嬢様とボール投げを楽しんだ。




 ◇◇◇




 女王様のプレイが終わったようなので、正座待機させていた軽犯罪者共を引き連れてプレイルームに向かう。


 歩けなくなっていたので紐をつけて強引に動かす。悲痛な声が気持ちよかった。

 屋敷を進んでいるとヤツらは少しずつ歩けるようになってきたみたいなので、無駄に豪華な絨毯の下にこっそり凶悪な造りの足ツボマットを設置してあげた。


「少しの間全員此処で待機しててね。逃げたいなら逃げていいよ。逃げられるもんなら」


 さー、ご当主さまの悪行を全て曝け出しましょう。





 サンタさんの服は何故赤いの?

 なんで赤ずきんちゃんは赤い頭巾を被ってるの?

 シ〇アの機体は何故赤いの?



 それはね? 返り血を浴びても目立たないからだよ。



 うん、目がチカチカしちゃう。

 三度目の執務室は、赤、ピンク、白、茶色、それと毛髪類しか無いお部屋に様変わりしていました。


 サバト中のお部屋に乗り込んだ時を思い出すよ......あの時より何倍も酷いけど。あんこたんには見せたくられないので見えないよう服の中に隠す。


 腸で首を吊ってる死体だったり、誰かのどっかの骨を双頭ディルドみたいに加工して強引に連結させたムカデ人間とか、もうなんか色々とクパァてしすぎて花弁のように咲いている死体とか......そんなんがたくさんあったからね、バラバラになってる死体が目の保養といえる狂った現場。



 ここでマグロ拾いのバイトしたら絶対に病む。真っ白な部屋で真っ白なパズルを組めって言われた方がマシかもしれん。


「お疲れ様。楽しかったかな? 聞きたいんだけど......あの貴族は何処にいるの?」


 誰かの中身で地肌が見えなくなっている女王様は、誰のどこの臓器かわからないものを握り潰しながら貴族の位置を教えてくれた。


「ありがとう。まぁもう少し楽しんでていいよ」




 貴族だったナニかの右腕に上級ポーションをぶっかけて右腕だけ治し、貴族しか知り得ない情報や悪事、この屋敷以外に隠している財産などを書かせる。インクは血。

 初対面のアレは何なのかってくらいに素直になった侯爵サマは、赤べこの様に首を縦に振りながら必死に紙に情報を書いてくれた。



 血で書かれた情報を元に隠し部屋の物を全て回収し終えた俺は、侯爵さまに尋ねた。


「俺にトドメを刺してもらうのと、女王様にトドメを刺してもらうの......お前はどっちの方がお好み?」


 俺の問いかけに侯爵は、誰のかもわからない血を使って遺言を書いた。



“女王様”


 と。




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 調子に乗って書いてたらいつかアウトなライン越えそうで怖いです。もっと冒険しても良さそうな気もしていますが......


 ただ、もっと上手くグロとかを描けるようになりたいです。拙くてごめんなさい。


ㅤ私事ですが、スーパーでペヤ〇グを買おうとした時に普通サイズと二倍のサイズの値段の差が40円くらいしかない事に衝撃を受けました。いつからペ〇ングは200円に迫ろうかってくらいになったんでしょうか......

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