第77話 朝の贅沢とお散歩
一晩中もふもふを抱きしめていたので、体に足りていなかったモフみを大量摂取。
今日はとても快調でございます。ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
いい朝だ。おはようございます!!
珍しく俺よりも早く起きていたっぽいあんこは、そのままずっと抱きしめられていてくれたみたい。ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
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寝てる俺に気を遣ってくれていたのか、さっきまで緩やかにすりすりしていたあんこ。
俺が起きたのに気付いたらしく、大型犬サイズになり、すりすりがちょっと早くなった。
あぁ......なんて素晴らしいんだ!朝からこんな幸福を味わえるなんて!
ピノちゃんはまだ寝ているので、このまま幸せを存分に味わわせてもらいます。
ふわっふわな感触を楽しむ為、全神経を集中させていく。ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
心配かけてごめんなさい......と体を擦りつけながら謝ってきたお姫様を、お姫様抱っこ風に抱いてから俺も謝る。
なでなでしたら、ぺろぺろと指先を舐めてくれる。もう謝るのは終わりだね。
しっかり仲直りできたので、あとは全力でイチャイチャするだけだ!
「昨日ピノちゃんと作った白玉ってのがあるけど食べる?」
そう聞いてみると、食べさせて!とノリノリのお返事をもらった。
「はい、あーん」
甘える様に開けてくれたお口に、白玉を持っていく。ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
手のひらに乗せた白玉をパクリとしてから、俺の手をぺろぺろ。
もぐもぐと食べているけど、これは気に入ってくれるのかな?
白玉を気に入ってくれれば、皆で一緒におやつに白玉を使ったモノを食べられる。
......この瞬間はいつもドキドキする。
結構好感触っぽいけど......どうでしょう。
どうだった?と聞いてみたら、美味しいよーと返ってくる。ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
よかったぁ。ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
「ピノちゃんも気に入ってるみたいだから、おやつにコレを使ったのを皆で食べようね」
そう言ってあごの下をなでなで。
うん!と元気よくお返事をしてくれたから、白玉を使ったメニューを考えておこう。
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楽しみが増えて嬉しくなる。
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白玉をあーんしてあげながらイチャイチャしていると、俺の胸ポケットからピノちゃんが顔を出した。ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
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起こしちゃったかなと思ったけれど、普通に目を覚ましたみたい。
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おはようと挨拶をしてから、寝起きでまだふわふわしているピノちゃんを加えて一緒にまったり。ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
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ピノちゃんは水を飲んだ後に、俺らが食べていた白玉をそのまま食べ始める。ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
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この子は甘いのが苦手そうだし、醤油塗って焼いてみようかな?多分気に入ると思う。
まぁ白玉ってよりは団子みたいになると思うけど、団子はそれほど好感触を得られなかったから白玉でリベンジ。
お嬢様は、味も気に入ってくれていると思うけど、それより皆で一緒に食べる事の方が嬉しいっぽいな。ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
お嬢様は、気に入った食べ物に手を加えるのは好まないみたいだし......
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んー。ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
そうだ!ブルーハ〇イのシロップを練り込んでみよう!!青玉になっちゃうけど。
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よし!方針は決まった!
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これがダメだったとしても、また何か別の方法で試してみればいい。
食べ終わってからは、食休みをした後に一緒にお風呂。ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
俺は既に、外でマッパになるのに躊躇いは無くなってしまった。ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
......多分周囲に人がいても余裕でいける。
風呂オンリーな日々を過ごしてきたけれど、元々シャワー派だった俺は久しぶりにシャワーを浴びたくなった。
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魔法で操れるけど......それはなんか味気ないので、シャワーヘッドとシャワーホースを喚び出す。ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
収納の出口をシャワーホースの先にセットしてお湯を流す。ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
ここからは魔法で操作しないと安定して出てこないので、お湯を流れを操作してシャワーの完成。ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
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結局魔法を使ってるから無駄な行為だろうけど、慣れ親しんだシャワーはこっちなんだから仕方ない。ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
俺にとってのシャワーはコレなんだ。
無駄な行為だとしても、気分はいいから無意味じゃない。
あぁ......久々のシャワー。
屋外で全裸で味わっている。
どうしよう、普通に気持ちいいぞ。ハマりそうだ。ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
開放感がすごいし、風が気持ちいい。自由だって事を全身で感じられる。
この前覚えたミストシャワーなんていらなかったんや!
鼻歌を歌いながらシャワーを楽しんでいたら、ご機嫌な俺を見て好奇心が疼いたんだね。ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
頭の上にピノちゃんが乗ってきて、背中にお嬢様が張り付いた。
シャワーみたいなのはやった事があったけど、これは初めてだもんねー。
ビチビチ当たる温水は気持ちいいらしく、ピノちゃんがご機嫌そうにしていて、しっぽを上下に振っているみたい。
ちょっとくすぐったい。
背中にいたらシャワーに全然当たらないので、お嬢様を移動させる。
抱き抱えて一緒に浴びると、嬉しそうに目を瞑ってシャワーを楽しんでいる。
......ふふふ、気を抜いていらっしゃる。
勢いを強くしてやろう。
あ、いや、本当にごめんなさい。
......威力の調整をちょっとミスしてしまいました。
決してワザとやったワケではありません......
結構な勢いで出してしまったので、痛いくらいのシャワーにしてしまった。
リラックスしていたお嬢様とピノちゃんには、当然クリティカルヒットしてしまう。
現在の俺は......
お嬢様からは右手を手首まで噛まれ、ピノちゃんには左の上下瞼を噛まれていて、ホチキスでパチンッてされた様な状態になっている。ツンドラにはならないでね。
悪戯でやってミスったとバレたら、多分血が出るまで噛まれるので全力で誤魔化す。
手ならまだしも、左目はパチンッとされたらヤバい。
ごめんなさいと繰り返すだけのマシーンになり、お許しを待つ。
全裸で右手にわんこを装備、左目に白蛇を装備している変態のまま待つこと数分......
ようやく離して頂けた。
全裸土下座をかましてから、普通にシャワー再開。ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
まだプンプンしているお嬢様とピノちゃんから、あのスキル無しで丁寧にマッサージしろとの指令が下ったので、本気で実行してようやくお許しをもらった。
想定外の出来事があったけど、楽しい時間を過ごせた。
マッサージされてウキウキなお嬢様とピノちゃんを連れて出発。
移動は徒歩で、ピノちゃんも地面を這って進んでいく。
草むらに入ると見えなくなるのがちょっと悲しいけど、普通に進んでいる。
魔物が出てきたら、昨日思いついた技を試してやろうと意気込んでいるけど、いつも通り全く出てこない。
出てきたらいいなーくらいに思っているから別に悲しくはない。
試せるのはいつになる事やら。
そのまま昼過ぎまで歩いて進んでいたら、動くのに満足したピノちゃんが俺の肩に登ってきた。
休憩なしで進んできたので、ここら辺で休憩を挟もうと提案してみた。
だけれども、休憩はいらないから進もうと言われる。
元気いっぱいなお嬢様。
なのでそのまま歩いていく。
歩きながらピノちゃんにご飯を与えて、俺はきのこのマウンテンを食べながら歩いた。
家の中で食べるにはタケノコのビレッジだけど、お出かけしてる時はきのこのマウンテンを好んで食べる。
何故かはわからないけど、昔からそうだった。なので俺の中では論争は起こった事はない。ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
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カサの部分のチョコと、カリッたしたクラッカーの軸が丁度いいバランスで口の中を楽しませてくれる。
夏場は溶けて合成きのこになってしまうから、冷やしてから食べる。
お盆で帰省する時に、特急列車の中で食べた時にグッショグショだった時は悲しかった思い出。
なんでこうロングセラー商品はいつまで経っても、飽きずに食べられるんだろう。
あっという間に食べ終えて、散歩を続けていく。ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
うん。やっぱりこういう日が一番素敵だ。
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この子たちの気分に合わせてゆっくり進んでいこう。ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
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