第22話 回復手段と不快な出来事
あのまま寝落ちてしまい、朝になっておりました......飯を食い忘れてもうた......
そして夜のルーティンを忘れたせいで、骨喰さんがおこだ。
ごめんね。魔力と心を込めて拭くから許して......
いや、ほんと疲れてたのよ......今度から気をつけるから......
はい、はい。カチカチして起こそうとしてたのに?はい......気付かずに寝ちゃってて、本当にすいませんでした。
いつもの倍の魔力を込めて拭かせて頂いた。
マイエンジェルも起きたようなので一緒に朝風呂へ。
あの子もずっとぐっすりだったみたいで、今日はすごく元気だ。今日も可愛いよ。
風呂から上がって、現在時刻は七時半くらい。まだ朝飯の時間は終わってないよね?
食堂に行くと、女将さんに昨日はお疲れだったんですか?と突っ込まれた。少し恥ずかしかったけど、まぁその通りなので頷いておいた。
朝食はゆで卵、サラダ、スープにパンのオーソドックスなThe朝食と言えるものだった。これにコーヒーがあったら完璧だな。
朝飯を食べ終えた俺らは部屋に戻って食休み。タバコを吸いながら椅子に座り、窓際でだらだらタイム。
早い時間にギルドへ行ってもいいことなど何も無い。なのでここで休むのは戦略だ。
あ、そうだ。ギルドに行く前にポーション類を調べておこう。
俺は怪我を治す方法を持ってないし......それにポーションとか超気になる。
傷口の縫合くらいはできると思うけど......自分の傷を自分で縫合とかあっちにいた頃じゃ狂人だと思うだろうなぁ......
と言っても傷は切り傷以外にもあるから、それに対応できるようにしとかないといけない。
......ただ一つ懸念がある。
【悪食】さんがポーションを無効化する可能性が捨てきれない。
中級くらいのポーションを二本買ってみて、やりたくはないけど自分で傷をつけてみて試すしかないだろう。
傷口にぶっかけるのと飲むのを。
そんな事を考えてたけれど、ギルドやポーション屋の場所を知らなかったので、女将さんに場所を聞いてから出掛けよう。
というわけで、女将さーん!
どっちも距離がこの宿からそれなりに離れていたので、口頭での説明では迷うと思い、簡易な地図を書いて貰った。地図さえあれば迷うことはない。
お礼を言ってから出発した。
地図のおかげで迷うことなくポーション屋に到着できた。
無事中級ポーションを二本購入。試してみて効果があったら何本かは常備しておく予定。
中級が効かないのであれば、当然上級も効かないと思うのでケチって中級にした。
最上級のポーションはココに無かった。存在だけ知れたのはよかったけど。
やる事をやったので、次はギルドへ。
無事にギルドの前まで着いたんだけど、やっぱり行きたくないなぁ。憂鬱だぁぁぁぁ......
まぁねぇ、目的の為には入らなきゃいけないんですけどねー。
中に入る......うわぁ、こんな時間なのに人が多いよ。なんでこっち見てるんだよ!くそがっ!
さっさと受付に行き、資料室を尋ねる。
前のところより規模が大きいらしく、それでいてランクにより閲覧権限があるらしい......
調べる為だけに登録して、調べた情報を色んなトコに横流しして儲けてたクソ野郎がいたせいで、情報や資料に閲覧権限が付いたんだってさ......
一人のバカのせいで大多数が迷惑被るとか笑えない。
そしてそいつは既に処罰済。このイライラをぶつけらんねぇじゃんか!
Dランクだと、前見たところくらいの情報しか見れないとか......
イライラする。無駄だったじゃん、ここまでの時間。
Bまであがれば、ほとんどの物を閲覧できるらしいけど......だっるい。
諦めるか、ランク上げをするか......
それでも上げるしかないんだよなぁ......
Dランクで受けられる依頼は一つ上のCランクまでで、普通にDランクを受けてるよりランクが上がりやすいと言われる。
ただし、無理をして大怪我や死亡するヤツも多いから気をつけるようにとも言われた。
ちょっとイライラした姿を見せてしまった事を受付嬢に謝罪して、Cランクの依頼を見せてもらった。
盗賊の評価が思っていたより大きいらしく、何個か受ければCにはすぐ上がれると教えてくれた。
この中だとオークの巣の壊滅がいいかなぁ......
うん。これでいいや。
鼻を削ぎ落としてきて見せればいいらしい。肉や皮は臭すぎていらないって。ただただ害悪な生物との事。
オーク肉は美味いっていうお約束はないのか......
サクッと終わらせてこよう。依頼証があれば門の出入りに冒険者用の門を使えるので並ぶ必要がないらしい。コレは嬉しいな。
地図を貰ったので、早速依頼消化しにいくぞー......
テンションだだ下がりな俺を、苦笑いで送り出してくれる受付嬢さん......またね。
門から外に出て、門番に目的地の方向を聞いた。東とか西とか言われてもわからん。指差してくれてわかった......。
方位磁針が欲しいから今度喚ぼう。
教えてくれた方角へと、かなりの速さで向かっていく。
探知にオークらしい反応が沢山。その中に強めな反応が七つ、そして弱々しい反応を二つ発見。
.....いつも近付いたら逃げたり隠れたりするのに、今回は普通にモンスターに遭遇。
なぜだろうか?おっ......オークの姿が見えてき......た......
オークの姿がやばい......汚ねぇ!
そして毛深い......毛深くて、皮がだるんだるんな豚が二足歩行している......
皆様が思ってるようなオークではない。すっごい汚い。臭いもやばい。
天使が悲しそうな顔で俺に顔面を押し付けてきた......俺も今悲しそうな顔してると思う。
よし同時射撃の実験だ。なるべく早く終わらせよう!
あぁぁぁぁぁ......頭が割れりゅぅぅぅ......
同時射撃は六発が限度だ、頭がいてぇ......
次はショットガン風の射撃を......
おぉ!!結構巻き込んでいく。ていうか貫通していく......
貫通力のあるショットガンってやばいな......
よし次は骨喰さんが複数の斬撃を出せるのかを......
魔力持っていくかわりにやってくれた。たくさん出せるみたい。
どデカい斬撃も飛ばせた。斬れ味もやばいし万能すぎる......
龍さんと明王さんはサイズ的に今は出せない、ごめんね。
うちの天使は臭いのが本当に嫌だったらしく、顔を水の膜で覆って、豚どもに氷の槍を撃っていた。強くて可愛いとか......パーフェクトですね!
臭いトコに連れてきちゃってごめんなさい。水で覆っても息は大丈夫なんだな。
さて雑兵オークはこれで終わり。鼻を削いだ後は暗黒空間で消し飛ばした。
後は雑魚よりちょっと強そうな気配のオークが六匹と、ボスっぽいのが一匹。
......ボスっぽいヤツのアレがギンギンなんですけど......
うちの子に汚ねぇモン見せんなよォォォ!!くそがァァァァ!!!
首を残して削られたボス豚と、その取り巻きの豚共。
残りの豚野郎も暗黒空間で首を残して消し飛ばしちゃった......テヘペロ☆
薙刀の練習をしようと思ってたけど......わざわざこんな奴で練習しなくてもいいや。
カッとなって殺った。反省はしていない。
さくっと鼻を削いで暗黒空間。楽でいいなコレ。
......後は......あぁそうだった......目を背けてた弱々しい反応。
人らしき反応が二つあるんだけど......コレはどうするべきか。
知らなかったor見なかった事にして、暗黒空間で隠蔽しちゃうか、それとも助けるべきか......
とりあえず生きる意思があるか、それを問いかけて見るか。
豚の子豚がギンギンだったのはこのせいか......
うちのお姫様には絶対に見せたくないのでフードに隠れてもらう。顔を出したらダメだからね!!
こんなテンプレには遭遇したくなかった。
「生きてるかい?あ、オークは全滅させてあるから気にしないでいいよ。君たちに助かりたい意思があるなら助けるけど」
片方はガッツリ犯された後のようだ。
もう片方はそこまでではないけど、完全に事後だった。
周りには何箇所かを齧られてる男の死体が三体と、装備の残骸が転がってたので、豚どもを討伐にきて失敗したといったところだろうか。
二人とも一応頷いたので、生きる意思があると判断。お湯で体を流してあげたあと、中級ポーションをぶっかけて、体を拭くタオルと、体を隠す布をあげた。
「持ち帰りたいものがあるなら言ってくれれば収納に入れて持って帰るよ。でも死体は持っていけない」
そう伝えたけど、特に何も無いらしい。装備や持ち物は壊されて残っていない。
逃げられないように、ひん剥いてから痛めつけたり、犯しあり......そして武器防具と道具も破壊......エグい事すんなぁ豚野郎ども。
遺体になってしまった野郎も掘られてたりしたんかな?
......これ関係の詮索はやめよう。死者への冒涜だ。
回収したい物がないらしいし、俺も臭そうな汚れた物を欲しいと思わなかったから巣があった場所を暗黒空間で削り、後処理完了。
早く帰りたかったので、女を両脇に抱えて走ったんだけど、片方が絶叫してうるさかった。
そしてもう片方はめっちゃ笑ってたのでちょっとヒいた。
速攻で王都まで戻り、門番に説明をして女を預かって貰って俺の役目は終了!!
と思ってたのに、ギルドまで女を連れてけって押し付けられた......こういうのを保護するのってお前らの役目と違うの?
イラッとしながら、着るモノorちゃんと体を隠せるモノを要求した。そうしたらマントを2つ渡された。裸マントとか可哀想......
それからはまぁ、好奇の視線に晒されましたよ。心が荒んだままギルドへと進んだ。
こっからギルドへ報告とかだるい。
サクッと帰してくれないかなぁ......と思いながらギルドへと入っていった。
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