第9話

「あっ…。」思わず口から声が出た。うずくまる態勢で目をパチッと開け、その後に体が動く事、音が聞こえる事に驚き、混乱した。涎を垂らしていたが気にも留めず、自分が生きてる事を確認した僕がすぐした行動は‥‥


「うわああああがああああああああいやあああああああらああああああああああああああ」

大声で叫んだ。


何だあれは! 何なんだ!暗闇とかじゃない、見えていない。何も聞こえない、いや、感じ無い! そんな状態なのに 意識が無い、思考が無い! 考えられ無いから何も疑問に思わず、ただ黒い景色をずっと見ていた!  ずっと! ずっとだ! 時間の感覚もわからないから、どのぐらい死んでいたのかもわからない。 生きてる! 生きてる! まだ僕は生きてるんだ。嫌だ嫌だ嫌だ! 死にたくない、死にたくない、死にたくない! 何だよ、これ! ふざけるなよ! 死んだらまたあの世界に行くのか、何でだよ! 怖い、やだ、助けてよ。苦しみたくないよ、嫌だ。誰か。


クソっ、クソっ、クソっ、何が輪廻転生だ? 何が魂だ? ふざけるな! 最初に言ったやつ誰だよ、嘘つきが!! そうだよ、考えてみたら目玉が無いから見る事は出来ない、耳が無いから聞こえる事も無い、体が無いから刺激を受ける事も無い、脳が無いから考える力も、心も無いんだ。だから何も違和感を覚えない。 霊になれば何でも出来るってか? ふざけるな!


嫌だ嫌だ嫌だ、何でいつかは死なないといけないんだよ、何なんだよ、皆はあの事実をあの世界を知った上で生きてるのかよ! 発狂するだろ! 怖すぎるだろ! 目を逸らしてるのか? どうしてだよ!僕だけがイカレてるのか? 僕が普通じゃないのか?



そんな事を考えると涙が出てきた、そして10分程経つと少し冷静になり周囲を見渡した。


ここはどこだ?

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