■ キャラ紹介と用語解説⑤ ■

主に第25章から第28章までのキャラ紹介です。

年齢と民族の隣に、初登場回もしくは名前の初出回を記載しています。



◆トレモロ町長一族◆


【ヴィーナス・ワンダーベル】 43歳 崖牛がけうし族 第25章

我が愛しのヴィーナス。トレモロの現町長を務める女性。常にトレモロを歩きまわり、町を治めている。笑顔で気さくな性格だが、喋りにどことなく圧を感じる。前町長で父親のグレゴリーを嫌っている。アンナとエミリアという2人の子を持つ独身である。趣味は仕事。


【アンナ・ワンダーベル】 21歳 崖牛族 第25章

暗い薔薇の似合う女子。神経質な性格で思いこみが激しい。ヴィーナスの娘で、エミリアの双子の姉。次期町長を目指している。薔薇色のドレスをいつも身につけ、ハートマークがついた小物を好む。エミリアの趣味はあまり好きではない。ファザコン体質を指摘されている。


【エミリア・ワンダーベル】 21歳 崖牛族 第25章

タトゥーだらけのツインテ刑事。気だるげな性格だが、コンベイのダンロップ警部を崇拝している。風船ガムが常備おやつ。ヴィーナスの娘で、アンナの双子の妹。全身タトゥーだらけだが、左上半身だけはまだ入っておらず、未来のダンナ❤︎ の趣味に合わせるらしい。


【ワンダーベル家】 崖牛族 第25章

古くはクレイトで州議会の政治家を輩出し、トレモロでは歴代町長を務めている家系。トレモロ地区・創設者のひとりであるキャロライナを筆頭に、ワンダーベル邸を作ったヴァネッサ、トレモロ駅を開通させ各地に装飾門を配ったエリザベス、苛烈で剛腕なグレゴリーなどがいる。現当主はヴィーナス。




◆木工所レイクウッド社◆


【マチルダ・マルクルンド】 18歳 土栗鼠族 第26章

きらきらまぶしい太陽のような少女。サウザス学校を卒業後、トレモロに大工見習いとしてやってきた。一流の大工を目指して奮闘中。鍛冶屋トール店主の2番目の子で、リュカの妹。恋愛より仕事に夢中だが、どうやらテオドールを狙っているようだ。


【オリバー・ガッセル】 40代 崖牛族 第26章

前髪の奥にひそむ、その眼差しは切ない。オリーブ色の帽子とコートを着こみ、モジャモジャの髭と前髪を生やしている。社内で一番腕利きの設計士だが、気弱で臆病なため、交渉ごとはアルバート社長が行っている。喉がつまる食べ物が苦手。


【アルバート・レイクウッド】 53歳 土栗鼠族 第26章

その顎髭はセイウチのごとし。レイクウッドの現社長。先代同士の揉め事により、トレモロ町とは少々距離を置いている。4人の子供がいるがほとんど上京しており、地元に残っているのはテオドールのみ。ボートが趣味で、よく森の湖にセーリングを行っている。


【テオドール・レイクウッド】 23歳 土栗鼠族 第26章

ザ・好青年。アルバート社長の3番目の子で長男。兄弟の中でいちばん森で遊んでいた。基本は気のいい性格だが、時に頑固な一面も持つ。トレモロと木工所を愛しているものの、クレイトの高等学校に通っておけばよかったと内心後悔している。


【レイクウッド家】

元はノア地区で大工業を営んでいた一族。当時の家長ボルトムンドが、友人のディートリヒに誘われ、トレモロに移住して開拓をおこなった。大規模な木工所を作り、トレモロの北部一帯とルクウィドの森を管理している。現在、創始者一族の仲は極めて悪くなっている。



◆トレモロ町の人たち◆


【ゴフ・ロズ警部】 48歳 頑鸛がんかん族 第25章

彼の顔をひとめ見て抵抗した者はいない。トレモロ警察の署長。その性格と容貌ゆえ、新人時代から周囲の信頼は厚い。先代署長が各所で揉めていたため、若くして所長の座を引き継いだ。信心ぶかい性格で、朝晩の祈りを欠かさない。鼻は古傷で少し曲がっている。


【ライラック夫人】 56歳 砂鼠族 第25章

子どもは宝。若い頃にゴブレッティ邸でメイドをしていた。退職後、サウザス西区のお屋敷に後妻として嫁いだが、駅の爆破事件を恐れて、地元トレモロに戻ってきた。子供好きで知られ、積極的に孤児をひき取り育てている。現在69名が夫人の子として在籍している。


【カブジ・ドレーク】 55歳 空鼬そらいたち族 第25章

カブジ様のお通りだ! 赤ら顔のトレモロ駅長。海賊のような服装をしているが、これでも鉄道職員である。駅にたむろす友人たちと毎日賭博を打っている。酒の趣味は日によってコロコロ変わるが、一貫して唐辛子のツマミを好んでいる。船には乗ったことがない。


【ナッティ】 27歳 円猫えんねこ族 第26章

気づけば町長の背後にいる。ヴィーナスの第1秘書。巨大なメモ帳とペンを持ち、町長の雑事を一手に引き受けている。実は町長の座を狙っているのではないかと、ちょくちょく指摘されているが、記者から質問を受けるたびノーコメントで去っていく。


【イシュマシュクル】 47歳 巻鹿まきじか族 第27章

常に神の言葉を語っているが、何の神かは判らない。うさんくさい図書館長であり、きなくさい神官長でもある。図書館長としてトレモロに来たが、いつの間にか神官長の座に納まっていた。本についての知識は確かで、どんな古本でも一発で相場が分かる。せどりで儲けた金で貴金属を収集している。


【ゴブレッティ家】 崖牛族 第25章

彼ら一族はトレモロの宝だった。元はラヴァ州お抱えの建築家一族。350年前、サウザス創設者ブライアン・ハリーハウゼンが役所の設計をゴブレッティ家に依頼し、若きディートリヒが州南部を気に入ったことで、トレモロの開拓がはじまった。2代目のモーリッツとマーチウス兄弟など、双子が多い家系である。22年前に当主ヴォルフガング、その妻マルグリッド、一人息子のロイが相次いで没し、現在は断絶している。




◆ルクウィド森の民◆

 

【レシー】 24歳 森狐族 第27章

自称・森の稲妻。族長ドンボイの息子として寵愛を受けている狩人集落の若頭。ただ周りからは地位を狙われてるので気が抜けない。投げ槍を得意とし、弓や剣は不得意。なぜ民族の違うドンボイが父親なのかは、彼自身もよく知らない。お嫁さん募集中。


【ドンボイ】 64歳 空鼬族 第27章

ここ30年で目撃されている森の精霊は、半分ドンボイの事だと思われる。狩人集落の族長。角のように太い6房の髭を持つ。昔は冷酷無悲だったが、息子レシーを溺愛し始めて性格が変わったようだ。猪の頭をかち割るのを得意としていたが、歳には勝てず最近ケガした。50年前に魔術師を見たことがある。




◆ギャリバー関係◆


【A-27型 ニーナ】 17歳 第27章

彼女に乗って冒険の旅へ。17年前に発売されたギャリバーの車種で、キャンピング用に特化している。ショーンが所有するニーナは、270ドミーを払いドップラー爺さんから中古で購入した。レモン色の車体で、ぽっちゃりした腰つきのおっとり系女子である。


【デッカー】 第2章

ギャ、ギャ、ギャ、ギャ〜リバー♪ デリカとマリーによる2人組の女性アイドルユニット。ギャリバーのキャンペーンガールに起用されたことで、一気に認知度があがり人気者に。彼女たちのCM曲は、ルドモンド大陸にいたら誰でも一度は耳にしたことがある。


【ドップラー爺さん】 67歳 洞穴熊族 第24章

60代にして絶頂。サウザス駅近くにある大型倉庫のオーナー。貸し倉庫と質屋を兼ねており儲かっている。ギャリバーいじりが趣味で、蜜柑タバコをよく吸っている。夜行性だが普段あまり寝ておらず黒いクマができている。彼の死後の所有権について役所でだいぶ揉めている。



●用語解説●


【トレモロ地区】 

森と木工と最果ての地。ラヴァ州最東の地区であり、一番最後に開拓された。そのため人口や規模がラヴァの地区で一番小さい。名付け親はボルトムンド・レイクウッド。木工業を主要産業としている。周囲を3州に囲まれており、無法者や流れ者が集まるため警備するのはかなり大変。


【オックス州、ファンロン州、ダコタ州、ルオーヌ州】

ラヴァ州の周囲にある4州。北のオックス州は針葉樹に囲まれた山岳地帯で、大陸でもっとも寒く冬が長い。南のファンロン州は温暖で豊かな穀倉地帯で、お茶の銘柄を多く産出している。東のダコタ州は荒廃した湾岸地帯で、土地の多くが浜辺と岬であり治安が悪い。西のルオーヌ州は高低差が激しく崖や滝が多い、どこへ行っても絶景で観光地として有名。


【ジョンブリアン社】 第1章

帝都に本店を持つ菓子屋。ルドモンド大陸の各地に出店しており、ラヴァ州にも支店は多い。緑色のパッケージに黄色のリボンが特徴で、カスタード入りの黄金マカロンが定番品だ。どの商品も高水準でハズレがない。地元の菓子屋からは蛇笏のごとく嫌われている。



2022年最後の更新となりました!

2023年もがんばります!皆さまよいお年を!

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