第10話 いよいよ独立を宣言します
あの婚約破棄のあった卒業パーティーから数日が経ちました。
「お父様、予定通りミカルネス王国とソラリアス帝国は我が公爵家に着くようですわね。」
「まあ、ミカルネス王国は言うに及ばず、ソラリアス帝国にはサンフロール王家についてもなんの旨みもないからね。
それよりも、こんな状況だというのに、各貴族からセレナに対して釣書がこんなにも来ているぞ。もちろん、捨てていいよね?」
お父様の机の上には、釣書と思われる書類が山のようにありました。
おそらく、多くの貴族が王家を見限り、我が公爵家に取り入ろうとしているのでしょう。
ですが、お父様は、まあなんと言いましょうか、親バカですので縁談など進めることはありません。それに、私自身も縁談を受ける気はありませんわ。
「ええ、もちろん捨ててくださって結構ですわ。」
「そうかそうか、そうだよな、セレナはずっと家にいればいい。」
「お父様、わたくしはサンフロール王家の動きが知りたくて来たのですけど。」
「あ、ああ、そうだね。セレナが最近つれない気がする。まさか!これが反抗期か!」
「お父様?」
話が進まないのですけれど、ここは笑顔で対応しなくては。
「あ、ごめんごめん、セレナ怒らないで?
ゴホン、あー、王家の動きだったな。
それなんだが、王家はセレナとバカ王子の婚約破棄を正式に決定した。これに関して、謝罪などは一切ない。これは、我が家に対する宣戦布告と受け取って相違ないだろう。
そして、公爵家がソラリアス帝国とミカルネス王国の両国に同盟を求めたことをうけて、王家が正式に、我が家を逆賊であると宣言した。
よって、我が家も正式に独立を宣言する。」
とうとうその時が来たようですわね。
覚悟はできているつもりではありましたが、いざ戦争になると考えると少し、震えるような気がしますわ。
これは、怯えているのでしょうか、武者振るいでしょうか。
お父様はそんなわたくしの様子を見て抱きしめてくれます。
「大丈夫だよ。安心して。」
「はい、お父様。」
その後、我が家は正式に独立宣言をし、サンフロール王国との戦争が始まるのでした。
気になるのは、他の貴族の動きですわね。
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