game 21:トルトラレル ボードゲーム紹介
こんにちは。
今日紹介するボドゲは駆け引きで
このゲームはいわゆる小箱ゲームです。
星苺が描かれた宝物カードが十二枚、妖精カードが二十四枚、ゲームで使うのは合計三十六枚のカードだけ。けれどそのコンパクトな中に駆け引きの要素がぎゅっと詰まっています。
星苺を取り合うために、手札をどこで使うのか。どの星苺は諦めるのか。でも単に諦めるだけでは相手プレイヤーが得をするだけです。あえて欲しそうなフリをして、相手にカードを使わせるのも大事。
星苺の取り合いに勝つと、星苺と一緒に相手プレイヤーの妖精を捕まえることができます。そうすると、その妖精が持っている星苺も自分のものになります。
逆に言えば、星苺を持っている妖精を出して負ければ、相手に星苺を持っていかれてしまう、ということです。
この要素が読み合いを面白くさせています。
相手プレイヤーの出す数をきっちり上回って勝つ。負けるときは星苺を持っていかれないように負ける。そんな立ち回りが求められますが、もちろん相手プレイヤーだってそれを狙ってきます。そううまくはいきません。
その読み合いが、このゲームの面白いところです。
プレイ人数は二人から四人になっていますが、どの人数で遊ぶ場合も少しずつプレイ感が違います。
特に四人は二対二のチーム戦です。勝利のためにはチームメイトとどれだけ意思疎通できるかが大事になってきます。本来は制限付きで相談して良いというルールですが、相談なしで遊ぶ方が楽しいような気がしています。
個人的には、このゲームで一番面白いのは二人対戦だと思っています。じっくり相手プレイヤーと向き合って、ヒリヒリするような読み合いが楽しめます。
カウンティング(使われたカードの数を覚えておくこと)が重要になってきますが、選択ルールでそれらを全部公開情報として扱うこともできます。お互いの手札がわかった状態での読み合いは、めちゃくちゃ盛り上がります。
また、世界観もこのゲームの魅力になっています。
綺麗な星苺。不思議で魅力的な造形の妖精たち。説明書に描かれた星苺や妖精たちのフレーバー(香り付け。ゲームではルールに影響しない設定などのこと)を読むと、夏至の夜の妖精たちの世界が見えてくるようです。
特に星苺の「星の光の魔力が木の実を芯に結晶化したもの」という設定は、とても魅力的です。夏至の夜にだけ結実する星苺、仄かに光って、食べると砂糖菓子のように甘い。
確かにそんな設定を知らなくてもゲームは遊べてしまうのですが、知っているとやっぱり楽しいんですよね。
もちろん、世の中にはフレーバー要素のないノンテーマなボードゲームもたくさんあります。それらの中にも傑作と呼ばれる面白いゲームは多いです。
どちらが良いとかどちらの方が面白いというものではなく、ノンテーマなゲームにはノンテーマなゲームとしての楽しみがあるし、フレーバーのあるゲームは世界観も含めてのゲーム、ということだと思ってます。
フレーバーがあるなら、それを知って世界観も含めて楽しみたいと、俺は思ってます。
話を『トルトラレル』に戻すと、このゲームはカードのデザインも凝っていて、カードの背景に描かれた模様が他のカードと繋がるようになっています。そうやって並べていくと、全部のカードが繋がります。
妖精たちの世界が広がるように、全てのカードを並べてみてください。ゲームとは別に、それもとても楽しい時間になると思います。
残念ながら、現在は手に入りにくいゲームなのですが、もし機会があればじっくりとその世界観を楽しんでください。
『トルトラレル』
・プレイ人数: 2〜4人
・参考年齢: 8歳以上
・プレイ時間: 15分
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