小島の中の道(語り:ケニー)

島は黒くごつごつした岩で覆われていた。

かなり切り立っているので、岩を登っていくのは難しい。

しかし屹立する岩と岩の間に、白い砂が敷き詰められたような谷間があった。まるで白い道だ。


ケニー「ローラさんの話では、じぐざぐの一本道だそうです」

ラリル村の村長のローラから聞いていた通り、最初はじぐざぐの登り道だった。


まっすぐ進み、右に急角度の折り返し。

同じくらい進んで、今度は左に折り返し。

また同じくらい進んで、また右に折り返し。

さらに同じくらい進んだところでじぐざぐ道は終わり、道は左に曲がる角になっていた。


角を曲がって進むと、今度はゆるやかなカーブ。

大きく半円を描くように左へ曲がる。

その半円が終わると、右に曲がる同じような半円。


半円が終わって少し直進すると、道は右に曲がる角になっていた。

曲がった後はまっすぐで、途中に十字路(直角ではないが)があった。

しかしローラから聞いていた通り左右の道はどちらも行き止まりで、無視して直進する。


やがて白い道は終わった。

地下の洞窟への入り口が開いている。

ケニー「ここから先は地下ですね。ここも一本道だそうですが、注意して進みましょう」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る