3話 ドクタームーン

 ドクタームーンは月に関心があるらしい。


 いちおう聡明ではあるから、紙を何回折れば月に行けるかの数学式は理解しているが、その数値に紙をおることは現実的には不可能な現在、その数値に、必要な紙の長さを兼ね備えた過疎化した村の選定と作業に携わる人数の計算と先程も説明したが、その回数紙を折ることが現在の紙の性能上、実現不可能であるから、折れる回数を増やせる紙の研究やらをしている。


 それはまだ理論上はまともな仮説だが、その他に周波数などで物が揺れたり、動いたりする習性を利用して月に行けないか考えこんでみたり、


 虫眼鏡で月の光を逆さにおって月に行く違うアイデアを考えてみようとして、たまさんから、太陽の光を虫眼鏡などで見るのは失明の可能性があることから、太陽の光を鏡のようにうつしている月も危ないと元学者なのに、子供のように注意されたり、知識はあるはずなのに衝動的に困ったことをやろうとするのがドクタームーンである。

 

 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る