第二幕 終章~改めて、ご都合主義なんてありません~
改めて、ご都合主義なんてありません <表>
皆ご苦労だったね。
オマエ達のお陰で、じゃ神を殺す事が出来たよ。
安心しな。
ヤツの魂はちゃんと確保してるさ。
これでオマエ達にはもう迷惑をかけなくて済みそうだよ。
…まぁ、何を企んでたのか聞いてみなきゃまだ分からないけどねぇ。
機人ちゃんも済まなかったね。
一番最初は世界を回ってもらうって伝えてたのに、急遽予定を変えて一箇所に留まってもらう事になっちゃって。
機人ちゃんのサイコメトリーで何か探れないかと思っての人選だったんだけど、まさか戦闘になるとは予想外だったよ。
まぁ機人ちゃんが読み取ってこっちに教えてくれた情報のお陰で何とかなった部分もあったから結果オーライって事で。
…ん?パパ?
…そういえば戻って来てないなぁ。
…そうだねぇ、サイコメトリーで特訓の時の様子読み取った方が早いかもね。
“箱庭”で機人ちゃんのパパは特訓してたから、気になるならそっちに行って試してきな?
うん、行ってらっしゃーい。
…
人間の身体に戻してあげたんだからさぁ?
しかも前より強い身体!
良いじゃん良いじゃん。くふふふふっ。
…面倒が増えただけ?
何?そんなにゴブリンの身体に慣れちゃってた?
…冗談だよ、くふふふっ。
まぁドンマイっ!としか言えないけどね!
くふふふふふふふっ。
勇者のオッサンもよく働いてくれたよ。
殆ど今回の一件とは関係ない所で、だけどね?
神々が急に減ったせいで秩序だったりが崩れてる世界が多すぎたからね。
オッサンが勇者として色んな世界のバランスを整えてくれたのは正直助かったよ。
…ん?なに?
オマエ達、自分が死んだのオッサンとかボクのせいにするつもり?
確かにオッサンには、強くなりすぎた魔王を倒してきてもらったり、増えすぎた魔物を減らしてもらったり、あくまで“勇者”として働いてもらったよ。
けどだからって、オマエらが魔王やら魔物のせいで死んだのを、何で倒さなかったー、何で助けなかったー、オッサンのせいだー、ボクのせいだー、なーんて言うのはお門違いってヤツでしょー?
そんな自分勝手な言い分通ると思ってる?
そもそも異世界にまた行くって選択をしたのはオマエらなんだから。
それからに関しては全部オマエらの責任だろう?
こうしてボクが託宣じゃなく、初めて全員にちゃんと顔見せしたのだって、オマエらに謝罪する為でも、オマエらを労う為でも無い。
ただ必要性が生まれたから顔見せしただけ。
わざわざ直接顔を出してオマエらに謝る必要性、ボクは無いと思ってるから。
そうやって人生の責任を他人に擦り付けがちな所とか、ほんっと“人間”って感じだよねぇ、くふふふふふふっ。
…あー、安心しな?
別に怒ってないし、人間のそういう所、ボク嫌いじゃないからさ?
…新顔のオマエ達もそんなにビビんないでよ。
取って食おうなんてしないから。
死後ここに来た時説明した通り、オマエ達は単純に可哀想な運命を辿ってたり、未練の残る人生を送ってたからチャンスを与えただけなんだから。
前回のロキとの賭けの時に心が折れちゃってたり、ボクがもう一度異世界に行くのは危険だって判断した子達の
だって本来なら巻き込んじゃった子達に、お詫びとして改めてあげようと思ってたチャンスを、ただ無しにするのは違うでしょ?
それならいっそ同じ種族って括りで、ボクが選んだ人間に還元してあげよっかなってねぇ?
…監視、管理不足でボクが関与してないパターンもあったようだけど。
とりあえず新顔達は、さっさと“箱庭”に行ってオマエ達にチャンスくれた子達と話してきなよ。
何で心折れたのかとか、深ーい経験談も聞いたりして、巻き込まれた者同士、親交を深めておいで?
…傷の舐め合いとも言うかもね、くふふっ。
ほら、オッサンと元ゴブリンくんと…あぁ、もちろん君も良いさ?
三人は残って、後は行った行った。
ここからは込み入った話になるからねぇ。
…さて、全員“箱庭”に行かせた事だし。
ボクらはじゃ神に話を聞くとしようか?
あ、オッサンにはこのネタ通じないのか、ごめんごめん。
元ゴブリンくん…、長いからいつもみたいに元ゴブくんでいっか。
元ゴブくんと話しててね?
その上、
だから“
面白かったからボク気に入っちゃってね。
…あ、分かる?
しょっちゅう一緒にいたから随分仲良くなったんだよ、ねぇ元ゴブくん?くふふふっ。
さて、“じゃ神”改め、
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