西城さん:17歳同学年。同じ塾 ~駅の駐輪所にて~
えっと……
これって、告白ってやつですか?
えっ……。いや、ごめんなさい……。
いやいや、いやいや、いやいや、
ごめんなさいって言うのは、そのごめんなさいって意味じゃなくて。
あのごめんなさいって意味なわけで。
あれ、どうしよう。なんかテンパってる? わたし。
ごめんなさいっていうのは、その、なんてゆうか、その、
わたし、こうゆうの初めてだからって意味で。
なんか、とりあえず謝っちゃった? みたいな?
えっ! 返事ですか? 今ですか?
その、なんてゆうか……
はい! みたいな? そんなんでいいですか?
よくわからないって?
すいません。
あっ! またとりあえず謝ってますね、わたし。
はい、
はいです。その……、いいよってやつなんで、そう捉えてください。
はいはい、そうです。いいよってやつです。
いや、そんなに喜んでもらえると、なんかいいことしたような気がしますね。
その……、なんでわたしなんですか?
いや、いやいや、そんなこと言われたの初めてですよ。
ほんとほんとですよ。案外、淡白なもんですよ。こんなもんです。地味ですよ。みたまんま。そうですよ。
えっ! そんな顔が赤いですか? いやいやいや、あんまり見ないでください。
なんでOKって?
えっ、だって……、前からちょこちょこ話してたし、ちらちらわたしのこと見てたし。
そうですよ。見てましたよ。わたしのこと。知ってますよ。
えっ? わたしもあなたのことを見てたって?
いやいやいや、そんなことないですよ。ちゃんと授業聞いてましたから。
まあ、その、なんかすいません。
あっ! またとりあえず謝ってますね、わたし。
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