第1話 渡り鳥
「渡里つばめです、
よろしくお願いします!」
━━その出会いは、
私の全てを変えていった。
4月。新学期が始まった、ちょうどその頃。
面倒な入学式やクラス分けを済ませた翌日。
聞きなれない先生の口から、
『転校生』と言ったフレーズが飛び出た。
そうやって出会ったのが
今の友達、渡里つばめだ。
どうも海外から帰ってきたらしく、
日本語は少し━━ほんの少しだが━━
たどたどしい様子だった。
質問の返答に詰まったり、
自分の滑舌の悪さに困惑したり。
そうしているうちに、つばめは
クラスでのいわゆるムードメーカー的な
存在となっていた。
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