応援コメント

【一幕】魚々島 洋 VS 松羽 烏京 其の八」への応援コメント

  • この「仙骨エンジン」というのは、なにかとてつもないアイデアという気がします。いや、マジで。

    説明を読む限り、なるほどとは思えないんですよ。尾てい骨の下部分を、時計のテンプのように右回りと左回りを小刻みに繰り返す、その動作自体は理解できるものの、それがなんで全身運動の「エンジン」たり得て、「弱点は――見当たらない」などと言えるのか。
    理屈的には今ひとつわからないんですが、しかし妙に説得力を感じるのですね。
    これはバトル小説ならではの描写のマジックなのか、それとも、誰もが納得せざるを得ないような明解な説明が後々加えられるのか。

    すっと腑には落ちませんが、否定も出来ません。論理的におかしいとも思えない。
    いっそチャクラが、とか言ってくれた方がまだ分かりそうな気もするんですが、この絶妙な不可解さそれ自体が、ここからどんなものでも引っ張れそうな仕掛けに見えたりもします。
    こういうものを引っ張り出してきた思考の過程はいったいどうなってるんだろうと思ったり。
    あるいはこれは、体術のいろはも知らない読者ならではの、素朴すぎる感想なんでしょうか?

    作者からの返信

    まいどの感想ありがとうございます!

    この仙骨エンジンは、いわゆるロマン格闘術の範疇ですね。
    其の八ということはかなり説明入れてるので、全貌はほぼ出してるはずです。

    アイデアの出発点は、空手の丹田(腹部に力を込め、全身に循環させる)とか、おっしゃられているチャクラ(ヨガ?)です。
    ここら辺は格闘漫画だとポピュラーですし、今作の方針は「オカルトすぎる技はできるだけNG」なので、古武術の技法をまぶしたハッタリを取り入れ、技術部分を補強した次第です。
    私もけっこうお気に入りのアイデアです。

    おっしゃられている疑問点に合わせてみますと、

    >それがなんで全身運動の「エンジン」たり得て、
    武術の要諦というのは、おおよそ「全身の連動」です。
    例えばワンインチパンチと呼ばれるゼロ距離からの打撃も、脚や腰からの動きを連動させて強力な突きを放てるという理論(実在)。

    このアレンジで、体内に回転式の動力機関をこしらえ、アイドリング状態にして瞬時に利用するというのがこの技の仕組みです(ハッタリ)。
    力の連動は、まあ武術的にはやれなくもなさそうですし(ロマン)。
    まさに体内エンジンというイメージです。

    >「弱点は――見当たらない」などと言えるのか。

    ここは多少誇張といいますか、技そのものを邪魔できる弱点はない、という意味ですね。根幹的な技だけに。

    「理屈はいまいちわからないが妙に説得力がある」は、この手の技に関しては理想的ではあります。「小学生が真似する」辺りが最高峰ですw
    ただ、その意味ではわかりやすさも大事なので、折に触れて、この技の解説というのは入れていきたいなあとは思っています。他のキャラが評するとかで。

    あと、この小説は真面目な格闘技小説とかでは全然ないと考えています。
    おもしろバトルを描くために、格闘技や古武術を踏み台にさせていただいてるというだけで。リスペクトがないと怒られそうなくらいです。

    ですので「格闘技よく知らないし」という種の敬遠だけは、なるたけ避けたいと考えております。武術的なキーワードをできるだけ解説しているのもそのためです。あくまで娯楽小説として読んでいただき、つい武術について調べてしまう、少年漫画的方針だと思っていただければ幸いです。