現実逃避
「だから!そうじゃないって!」
「
今なんで僕が声を
「そこの部分はきつく締め付けないとすぐ
現在罠が1つしかなく、いくつか持っていた方が捕獲できる可能性が上がる。
それに万が一壊れたりした場合にすぐに取り
本当に簡単な罠なんだ。
走り抜けられたら
今ヴィンさんがやろうとしてるのが、
だからこそ僕は少し
「何かやることねぇか?」とヴィンさんが聞いてきたので、それじゃ…って感じで教え始めたのが始まりだ。
それである程度教えてやらせてみたらヴィンさんの手先が意外に
意外な
「こんな感じでどうだ?」といろいろ考えている間に固定部分が完成したみたいだ。
僕は棒の固定部分に力を掛けてみて
「うん。これなら大丈夫だと思う。
「
ヴィンさんがボソッと
「しかし、お前もよくこんな事思いつくな。本当に…あの頃のルービスとはまるで別人みたいだ。」
続けて僕をからかうような言動も出てくる。
「はっは。
「お…おぅ。」
いきなり口が悪くなった僕の言葉に驚いたのかヴィンさんが少したじろいだ。
「ほら、あと2つ作りたいから残りもやっちゃってよ!」
予定では3つの罠を完成させる予定だ。
ようやく1つ目が終わりそうだから残りは2つ。
「おう。さっさとやっちまうか。」
2人で気合を入れなおして残り2つの罠の制作に取り掛かった。
*
うーん…気まずいな…。
現在私は
そして、ソニア殿も同じ部屋で本を読んでいる。
先程から私たち2人の間に
お互い読書をしているから自然なのかもしれないが、この空気は本当に逃げ出したくなるくらい私は苦手だ。
本を
でもこういう時に限ってまだ1時間も経ってなかったりするものだ。
お互いの
ロシエル殿はヴィン殿と
ロシエル殿がお昼ご飯を持って来てくれるまで
しかし、やはり
「あ、私も行きます。」とソニア殿も立ち上がった。
なんだと!?
お手洗いでさえもこの重い空気に
だがここでダメなどと言えない。
「えぇ。一緒に行きましょう。」
私はニコッとソニア殿に返答する。
そして部屋を出て外に向かって歩き出す。
やはりお互い
空気が重いなぁ。
すると作業をするロシエル殿とヴィン殿が見えた。
何故だろうか?ロシエル殿が今は神に見えるぞ。
「あれ?2人ともどうしたの?」とロシエル殿が聞いてきたが、非常に答えにくい質問をするものだ。やはり神ではなかったか。
「えぇ、ちょっと…」
ソニアが言葉を
するとヴィン殿がロシエル殿の肩に手を置き、「ルービス、察してやれ。」と言った。
「
後ろから「あぁー。なんだトイレか!」と言うロシエル殿の声が聞こえた。
私たちは
「ここにいると本当に騒ぎが聞こえませんね。」
ソニア殿がぽつりと言いだす。確かにそうだ。
もう昼近い時刻のはずだが今の所、
むしろありがたいと思えるが、実際に苦しんでいる人がいると言うのは
「そうですね。あの騒ぎを聞かないだけでも気持ちは楽ですよね。」
こう返事をするのが今の私の精一杯だ。
「早く今日が終わるといいんですけどね。」
ソニア殿の気持ちは痛い程分かる。
だがあと半日以上ある。何事も起こらずこのまま今日が終わればいいが、何か起こると思っておいた方がいいだろう。
「とにかく今日は部屋の中に居ましょう。そうすれば
2人で部屋の中にいるのは気まずいが、それが今できる最善の方法だ。
「そうですね。読む本がいっぱいあるので
ソニア殿も
「では早めに部屋に戻りましょう。」
「はい。」
私たちは
部屋に戻る道中「早かったねー。」と言うロシエル殿の声が聞こえたが無視だ。
その後ヴィン殿がロシエル殿の頭を
ヴィン殿。ナイスです。
そしてソニア殿と私は何事もなく無事部屋に戻ることが出来た。
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