シナリオ:出目9~10ゴハンヤ町の発見
冒険者達が歩いていると、町に到着する。町の入り口付近に立て看板があり、エイザンから聞いていたゴンハヤであることが確認出来る。
※クランク同伴の場合
「ここがゴハンヤで間違いないな。だが変だ。町の近くに一軒家があるはずなんだがなくなってる……それに町の護衛魔動機も……」
と言ってくる。彼がここに着たのは久しぶりの為、最近の出来事に関してわからない。
遠目から町を見ると人気が見えない。
冒険者達が町の中を探索すると、まず蛮族の死体と魔動機械の残骸が至るところに転がっている。
〈魔物知識判定〉に成功すると、蛮族の死体達と魔動機械の正体がわかる。
・ボルグ 複数体
・ドルン 複数体
剥ぎ取りをしたい場合、量が多いため時間を進めることになる。
時間を進めることを宣言し蛮族と魔動機の判定をそれぞれ10回行っても良い。
その後後述する魔物に見つかってしまい強制戦闘となる。
剥ぎ取りを後にし、探索を続ける〈危険探知判定9〉を行わなければならない。
判定に失敗した場合、強制戦闘件先制を取られた所から入る。
判定に成功した場合、家から飛び出してきた蛮族達の回避出来る。
汎用蛮族語で「ウホホイ! ここにいたか人間! 食ってやるぜ!」とばか騒ぎをしている。
強制戦闘に入る。
・蛮族ボルグ×PL人数
・蛮族ボルグハイランダー×1
戦闘を開始した次のターン、突然横から傷だらけの上半身獣の少年が表れ、蛮族を攻撃し始める。
〈魔物知識判定13〉に成功するとそれの正体がリカントだと気付く、失敗した場合ワーウルフであると誤認してしまう。
リカントは半狂乱状態であり、蛮族と冒険者を無差別に攻撃する。
※リトルが同伴している場合。
ワーウルフではなく、ライアンというリカントだとわかる。必死で彼に呼び掛ける。
・ワーウルフ? リカント語
HP16防護点0 回避6
剥ぎ取り報酬なし。
【半狂乱の牙】
射程1m対象一体をランダムで指定し<生命力判定12>を行う。威力10+2の物理ダメージを与える。
【保たれた理性】
共通語またはリカント語で話した者には攻撃しない。
蛮族達を倒せば戦闘終了。(実はこれで町にいる蛮族はいなくなり、驚異が失くなった)リカントの少年の身体は人型に戻りその場に倒れてしまう。
少年の身体はボロボロで、放置すれば死んでしまう。回復しアウェイクンポーション等の蘇生処置をしなければ死んでしまう。
蘇生を行うと少年は意識を取り戻す。
「あ、ありがとうございます……」
お礼を言って立ち上がる少年。
名前を訪ねるとライアンと名乗る。
先ほどまでのことを聞くと、思い出したかのように謝罪する。
「ご、ごめんなさい。この町を守らなきゃって必死で……すみません」
ライアンは必死さ故に暴走してしまいなりふり構わず攻撃していたと話、頭を下げる。
「貴方達は冒険者の方達ですか?」
と彼は聞いてくる。
肯定か否定をすると、ライアンは続ける。
「町の奥にライフォス神殿があります。案内しましょうか?」
と話してくれる為教会へ誘導される。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
ここではPLがロールプレイをしてきた時の返答例になります。
ライアンに対して↓
Q,両親は?
A,昔に他界しました。
Q,家は?
A,……僕は浮浪者です。
Q,町の住民は?
A,皆ライフォス神殿に避難しました。
Q,君は避難しないのか?
A,僕は僕の出来ることをします。この町の為にも。それでこの町の恩返しが出来るなら。
※サンリア同伴時、彼女から話しかける。
Q,見たところ戦っているのは貴方だけに見えるけど?
A,最初はこの町を守っている魔動機達と蛮族が対峙してましたが、逃げる蛮族達を追った魔動機が姿を消してしまって……まともに戦えるのは僕しかいませんでした。
Q,魔動機達は貴方達が制御しているの?
A,町の代表の人が指令を出しているみたいです。整備しているのは町外れに住むリトルって女の子がしていると聞きました。
Q,リトルとは?
A,レプラカーンの女の子です。昔からここに住んでいたみたいです。何でも先祖が何かの研究をしていたのでその資料の保管をしているとのことです。
※リトル同伴時
Q,リトルとの関係は?
A,たまに食糧を分けてもらっていました。家に入れてくれると誘われたこともありましたが、だいたい断っています。僕のせいで家の中が臭くなりますし。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
大きな扉のあるライフォス神殿に到着する。辺りでは少数の魔動機械達(ドルン)が警備するように徘徊している。冒険者達を視認すると一瞬止まるが、興味を無くしたかのように徘徊を始める。
入り口手前でライアンは止まる。
「それじゃあ……僕はこれで」
彼は立ち去る。
引き留めようとすると。
「僕は皆に嫌われていますから」
と頑なに入ろうとしない。
扉をノック等すると扉が少し開き、ライフォスの聖印を付けた神官の女性ドワーフが現れる。
「上の階から貴女方の様子を伺わせて頂きました。他所から来た……もしかして冒険者の方達ですか? とにかく中へお入り下さい。ライアン、貴方も中へ」
女性は周囲を警戒しながら冒険者達を入れる。ライアンはためらっているが、女性神官は手を引いて無理矢理中へ入れてくる。
女性ドワーフの名前はカブラと名乗る。
カブラは早足で「こちらへと」何処かへ誘導する。数人神官にすれ違うと「タオルと魔香草を用意して、あと水も」と指示をしていた。
到着すると応接間……ではなく館内の倉庫の中へ誘導された。
カブラと他数人の神官が中に入り、神聖魔法と魔香草を使ってHPとMPを全回復してくれる。
カブラはライアンに向かって、
「ごめんなさい……貴方を守ることが出来なくて」
と頭を下げていた。
カブラは君達に向き直り、
「こんな状況の町でさぞ驚いているかと思います。今、現在……ご存知かと思いますが、町は蛮族の襲撃にあっています」
簡単に説明すると、本当に突然蛮族達が町の至るところに表れ大混乱。このゴハンヤには守りの剣が無い変わりに魔動機械が町の守護をしていた。
最初は魔動機械の防衛戦が上手くいき死者は出ず、町の人達の避難が出来たと言う。
しかし、町の周辺の警備や敵を追いかけて行った魔動機械達が何故か大幅に数を減らし蛮族に押され始め、住民達は神殿に立て籠り、魔動機械の防衛もここへ集中させるように指示したのだと伝えてくる。
「何とかなんを逃れたが、今度はうちの
カブラの話によると、この町の町長にあたる人物はこのライフォス神殿の司祭であるブルリーフという人物であることを教えてくれる。
ブルリーフは前町長の息子で、町長が失くなった後にその席に座るが、利己的で亜人迫害主義の考えを持つ人間であり、度々問題があった人物だった。
そこまで話すとカブラはタメ息を漏らす。
「今この状況下で神殿内の食料の配分を彼一人で仕切っており、ライフォス様を改めて信仰する者に限り配分すると、とんでもないことをし始めてしまって……住民達の中で格差を作り出してしまっています」
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
ここではPLがロールプレイをしてきた時の返答例になります。
カブラに対して↓
Q,貴方達で止められなかったのですか?
A,もちろん止めようとしました。しかし、彼考えに賛同してしまった住民達の数が多く、我々も異端者として追いやられてしまったのです。
Q,貴方達は戦えないのですか?
A,私以外の神官は戦えません。私も町の人達に手を上げることは出来ません。
Q,迫害された住民は?
A,少数ですが、二階の応接間にいます。私達もそこで彼等の見張り役を命じられていましたがそんな指示は守る気はありません。迫害された彼等の精神面のケアをしています。
※応接間に行きたければこっそりと連れていってくれる。そこではタビット、リルドラケン、ルーンフォーク、リカント等人間の形から少し離れた者や世間体から迫害を受けている人種の住民が疲労困憊といった様子でいるのが伺える。
Q,ライアンはどうして外に出された
A,この子の父親がブルリーフに昔反発していた経緯があり、特に彼から嫌われていました。
この子は、今のブルリーフの支配を強固にするため見せしめとして追放されたのです。
私達は……その強行を止めることが出来ませんでした。
Q,貴方達は神官なのに情けない。
A,私は弱かった……戦いの意味でなく、心がです。蛮族の襲撃で怖じけづいていました。あの場でもっと身体を張り、勇気をもって止めていれば違う結果になっていたかもしれません。私は……神官失格です。
と、カブラは涙流す。
Q,ご飯は食べているか?
A,食べていません、一応少し配給をもらいましたが、住民に分け与えました。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
カブラは冒険者達にお願いをしてくる。
「勝手なのは重々承知しています。こんな状況ですが、住民達の目を覚まさせる為に協力してくれませんか?」
彼女の考え曰、来訪して来た冒険者が来たことを伝えれば、危機的状況を脱することが出来るといった認識が生まれブルリーフの洗脳が解けるかもしれない。
といった内容だった。
①協力しない場合
カブラは悲しそうな顔をするが強行はしない。そのまま経験点処理をして別のイベント移動する。
経験点1000点獲得し「シナリオ目次」へ↓
https://kakuyomu.jp/works/16816452218941002533/episodes/16816452219016703891
②協力する
早速ブルリーフ達がいる神殿の礼拝堂へ赴く、冒険者達はただ着いてきてくれれば良い。出来れば「助けに来ました」などの住民達に伝えてもらえるとありがたいと言ってくる。
礼拝堂に到着し扉を開くと、多くの人達とその奥に太った中年の人間男がいた。
「いきなりなんなんだね君達は!」
ブルリーフと思われる太った男は
視線が冒険者達に集中する中でカブラが話す。
「彼らは救助に来てくれた冒険者です! 皆さん、私達は助かるんですよ!」
彼女の声に一同は唖然とする。
カブラは君達に視線を冒険者達に向け、さっきほどの打ち合わせ通り台詞を言ってもらうように促す。
適当なロールプレイをおこなってもらうと町の人達は響めく。
その中ブルリーフは否定する。
「そんなはず無い! ライフォス様のお告げでは、まだ救いは来ないはずだ! 皆様、カブラは適当に見繕った奴らを使い騙そうとしている!」
と、冒険者達の存在を否定する。
本来ならそんな嘘すぐばれるだろうが、住民達は強度の緊張状態と洗脳によりまともな判断が出来ない。
ここで冒険者達がロールプレイで、具体的にどうしてここに来たのかをセッションになれていないPLだけの場合、二言程、なれているPLはだけの場合三言程説得内容を述べなくてはならない。
どれだけの正論を言っても、ブルリーフは冒険者の言葉を遮り否定するのだ。
例)
冒険者「ラーハジャ帝国の依頼で来た冒険者です。皆さんを助けに来ました」
ブルリーフ「皆さん落ち着いて下さい。これはカブラが我々上級種族に対する罠です。こんな早く救援なんて来ません。(亜人がいる場合)それに見て下さい蛮族に肩入れした姿の者達がおります。彼等を信用することは出来ません」
冒険者「ここは、奈落の中なのはご存知ですか? 空間変異で蛮族が出現しましたが、私達とライアン君の手で全て倒しました。安心して下さい」
ブルリーフ「嘘つくな! 君達みたいな弱そうな奴らが蛮族を倒せるはずがない! それにあんなぼろ雑巾みたいなワーウルフの子供が我々の為に戦ったなどあり得ない!」
冒険者「嘘つきは貴方です。混乱に乗じて宗教に勧誘させ、挙げ句の果て住民達に人種差別を行わせ食料を独占するなんて神官がやることですか?」
ブルリーフ「コイツは今、私に攻撃をした! こんな蛮行は許されない! 住民の皆様、コイツらを追い出すのです! 異端者ども追放しろ!」
※サンリア同伴の場合
ブルリーフの発言の合間に突然サンリアが動きだし、彼の顔面へ気持ちいい程のストレートを決める。彼は吹き飛び、皆が唖然とする中サンリアの頭に小さな角が生え肌の色が変わる。
彼女がナイトメアだったことがわかる。
鬼のような形相。
「聖職者の立場で人を
殴り飛ばした後、彼女はナイフを取り出しゆっくり近づく。サンリアは笑顔に戻り、
「個人的ではありますが、私は貴方の様な人間が最も嫌いです。本当に虫酸が走るほど……生きている価値は無いので、ここで処刑して差し上げます」
止めなければ喉元を切りつけブルリーフが絶命してしまう。
※絶命させてしまった場合、実はブルリーフのことを皆があまりよく思っていなかった為町の中で揉み消してくれる。
ブルリーフは鬼のようなサンリアに怯え、失禁しながら泡を吹いて倒れる。
サンリアは冷静さを取り戻し、人間の姿に戻っていく。止めた人達に対して、
「皆さんお優しいのですね。この汚物に慈悲を与えるなんて懐が深い。私も精進せねばなりませんね」
と武器をしまう。
例の様にブルリーフの言葉を打ち消して行くと、町の住民は目を覚まし自分達の行いを悔い始める。
ブルリーフの制止を無視、軟禁状態の住民を解放し必死に許しを請い始める。
「わ、私は悪くない!!」
と、ブルリーフは逃げ出すが容易に捕まえられる。冒険者達が捕まえなくても神官達が捕まえてくれる。
一通り周りが落ち着いた後、町の入り口までライアンとカブラが見送ってくれる。
「皆さん本当にありがとうございました。ブルリーフの処遇は我々で決めますのでご安心下さい」
カブラが言った後、ライアンが続ける。
「……町を皆で見回ったけど、今のところ蛮族はいなくなったみたい。魔動機と一緒にこの町を守るよ。大切な……僕の故郷だから」
と彼は頷く。
カブラが用意していたらしく君達に手渡してくれる。
「少ないのですがこれを……かき集めたのですが、見つかったのがこれくらいで。後日改めてお礼をさせてもらいます」
そう言って、1人辺りアウェイクポーション1つ、魔香草3枚、ポーション2つを渡す。
※サンリアが同伴している場合(クランク同伴の場合は発生しない)
「私もゴハンヤに残りますわ。本当は任務があるのですが、神官として町の人達が心配です。それに仲間達と合流出来るかもしれませんしね」
と、突然残ることを決める。
「それに、この町で調べたいことが出来ましたから」
調べたいことに対しては「ナイショです」っと言って誤魔化し、ここまで同行してくれたことをお礼する。
経験点1000点獲得し「シナリオ目次」へ↓
https://kakuyomu.jp/works/16816452218941002533/episodes/16816452219016703891
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます