とある教授と学生のやりとり(現代)

 遅刻の反省文、もしくは正当な理由を原稿用紙二枚以内で述べよ。


 まず発端は、今からさかのぼること一年前。

 流行りものに決して手を出さなかった私ですが、教授が講義中に雑談として話してくださった人気ゲーム「ドラゴンファンタジー」に興味を持ちました。

 このゲームが世間で人気を得ている一番の理由はグラフィックの美麗さでも、ストーリーの壮大さでもなく、謎解きの難易度の絶妙さであると教授はおっしゃいました。

 謎解きが好きな私としては、やってみるしかないと思い、早速ゲーム機とソフトを買って遊んでみました。

 見事にのめり込みました。

 もうここまで書けばお分かりかと思いますが、昨日、続編が出たので早速手に入れて夜中まで遊んでいました。

 さすが人気作の続編です。前回の謎解きの難易度を踏襲しつつ、よりキャラクターやストーリーに深みを持たせています。

 まだすべてをクリアしたわけではありませんが、おそらくは終盤に差し掛かっていると思われます。

 本当は徹夜をしてでもクリアしたかったのですが、それでは一限目の講義に間に合わないと思い、そこで断念しました。

 しかし中途半端に眠ってしまったことがあだとなったのか、目覚ましを無意識で消してしまい、寝過ごして講義に遅れてしまいました。


 教授より:

 何事も中途半端はよくありません。明日までに裏ステージを含めてクリアできたなら今回の遅刻は不問といたします。



(了)



 お題:いいわけ

 KACのお題用に書いた作品だが文字数が足りないのでボツとした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る