第5話 ラノベじゃあるまいし……✨😜✨💕

「ほらァ…꒰⑅ᵕ༚ᵕ꒱˖♡ 握手券上げるから」

 たわわな胸の間からスッと握手券を取り出した。



「なにを!! いるか!! そんなワケのわからない握手券なんてェ……!!

 ちゃんと証拠を出せェーー……!!」

 しかしよけい容疑者の飯沼勝利を怒らせたみたいだ。

 

「えェ……、証拠なんか出すのォ?」


「当たり前だろう!! 証拠もなしに逮捕なんか出来るか!!」

 オレも頭を抱えた。



「そんなァ……、だったら、証拠なんか三つ四つ見繕っておけば良いじゃン!!」

 アイアイは投げやりなセリフだ。



「どんなアバウトな捜査だ!!」



「わかったわよ!! そんなに言うなら『あなたが真犯人』だって言う証拠を出せば良いのねえェ……」



「ぬうゥ……、証拠なんかあるか!!

 オレは、由香里が亡くなった時、他の場所に居たんだ!! どうやって彼女の首を絞めて殺したッて言うんだよ!!

 言っておくが、魔法でも使ったなんて言い出すなよ!!」

 容疑者はアイアイを睨んだ。



「ン……!!」魔法か。

 子供じゃあるまいし、魔法や念力で首を絞めたと言っても納得することはないだろう。



「フフ、そんなの簡単なトリックよ!!」

 だがアイアイは余裕で微笑んだ。


「な、なにィ……!!」



「あなたが居なくたって勝手に首に巻いた金属が首を絞めたんだから!!」


「うゥ……!!」

 一瞬で容疑者の顔色が変わった。



「勝手に首を絞めただってェ……?」

 どういうことだろう。


 ラノベじゃあるまいし、本気で魔法でも使ったと言うのか。








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