第54話覚悟は出来てます!

さて、水瀬さんからの急なお誘いだったが俺は久しぶりの映画にワクワクしていた。

だって…


「これ気になってたんだよなぁ…『わんわんパラダイス〜王国を救えジョン〜』ってやつ。久しぶりに動物で癒されたい」


そう思い俺はルンルンで準備を整え水瀬さんが来るのを玄関の外で待った。


そして…


「お、お待たせしました…」


そう言いひょこっと水瀬さんが姿を現した。


そんな水瀬さんの今日のコーデはそろそろ夏も終わり秋が近付いてきている為なのかホワイトのノースリーブとホワイトのロングカーディガンを合わせたゆるカジュアルスタイルだった。


俺はその水瀬さんを見て少し硬直した後…


「い、いえ…えっと、その…とてもお似合いで可愛いと思います…はい」


と、言った。


「あ、ありがとうございます…じゃ、じゃあ、行きましょうか!」


そう言い水瀬さんは俯き急ぎ足で歩き始めた。


「は、はい。ってそんな急ぐと転びますよ!」


俺はそんな水瀬さんの後ろを追いかけていくのだった。


そして電車に乗り家の近くの駅から3駅先の映画館がある駅で降りそして目的の映画館えと到着した。


「大丈夫…大丈夫。怖くない怖くない!」


…なんか水瀬さんブツブツ言ってるなぁ。


「あの…大丈夫ですか?」


と、俺が声をかけると…


「大丈夫!怖くない!」


と、叫んできた。


「え、えぇ…」


「あ!すみません…なんでもないです…」


「そ、そうですか。取り敢えず中に入りましょうか」


「…はい」


俺はそう呟いた水瀬さんを見て思う。


なんで戦場に向かう兵士みたいな顔をしているんだろう…と。


そんなこんなで中に入ると今日は平日の為か人では少なかった。

そして水瀬さんと共にどの映画を見たいか話し合おうと思ったのだが…


「私は覚悟できてますので真琴さんの見たいものをどうぞ!」


と、言ってきた。


「良いんですか…?」


「はい!」


「分かりました。それじゃあ見たい映画があるのですが…それにしてもいいですか?」


「…はい」


「ありがとうございます。それじゃあ無料券を貸して貰えますか?その映画のチケットと交換してきますから」


「分かりました。私はここで待ってますね」


「了解です。じゃあ行ってきます」


「行ってらっしゃいです」


そして俺は無料券を預かり目的のわんわんパラダイスと交換した。


そして俺は水瀬さんのところに戻りお互い好きな飲み物を買った。


「じゃ、行きましょうか」


「すぅ…はぁ〜…。行きましょう」


そうして上映される部屋に入り席に座った。

そして上映時間になり照明が落とされ部屋は真っ暗になった。


「ま、真琴…さん。今回の映画のコンセプトはなんですか?井戸ですか?家ですか?それともトンネルですか?」


「えっと、異世界…ですかね?」


「い、異世界!?そ、それは予習してなかった…!」


「え?予習…ですか?」


「い、いえ!なんでもないです!…うぅ、異世界のホラーって何…?」


そんな様子のおかしい水瀬さんの心情など知ったことかばりにスクリーンに、光が灯り…映画が放送され始めた。


初めは他の映画の告知やカメラとパトランプの変な2人組が盗撮すんじゃねぇぞ?したら豚箱行きだァ!とか言っているのを見て終わり…本編が始まった。


『時は獣歴300年…繁栄を期してきた王国は帝国の侵略を受け滅びようとしていた』


『ジョン!お前は最後の希望だ!せめてお前だけでも生き残るのだ!騎士団長…あとは頼んだぞ』


『お任せを…王よ。さ、行きますぞジョン殿下』


『父様!父様〜〜〜!!!』


『ふっ…大きくなれよ我が愛しのジョンよ。…さぁ!蛮族なる帝国兵よ!我はここだ!死にたいものからかかってまいれぇ!』


…うん。中々にいい始まりだと思う。

流石評価は高いだけあるな。水瀬さんはどうだろうか?


そう思い隣に居る水瀬さんを見ると…


「…ほぇ?」


変な鳴き声をあげていた。


「…どうかしました?」


「えっ?いや…その…ここからどんなホラー展開が待ってるんですか?」


「え?」


「え?」


「「…え?」」


お互い首を傾げ見つめ合うが理解はできず、それでも映画は関係なく進むのでお互いはてなマークを浮かべつつも続きを見るのであった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


皆様!おはこんばんにちは!

青の空です!


私事なのですが聞いて欲しいのです。


実は家族には自分が小説を書いていることは秘密にしていまして…今回水瀬さんの服装をどうするかスマホで色々と調べていたんです。

そんな事をしていれば自然と履歴に女物の服の履歴が残りますよね?


そうして調べていたら家族に調べたいことがあるからスマホを貸してほしいと言われ貸したのですが…見事に履歴を見られ…


緊急家族会議が開かれました。


その議題は青の空そっち系疑惑です。

そして普通なら辞めるように言うと思うのですがいかんせんうちの家族は懐が広いらしく


『大丈夫。ちゃんと理解するから』と兄


『だから彼女を作らないのね!納得だわ!むしろ…捗るわ』と母。


一体何が捗るのでしょうか母上…?


…うん。何か大事なものを失った気がします。



はい!気を取り直しまして!

嬉しいことに☆が沢山増えておりました!


そして☆をくれた…


@honoka0114さん

@momo0403さん

@namanamaさん

@sugerhighさん

@ken0499さん

@syuutokoさん


本当にありがとうございます!

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