第53話水瀬さんは突然に

「じゃあお兄ぃ!行ってくるね!」


「おう、気をつけろよ〜」


「は〜い!」


そう言い雫は家から出ていった。

なんでも、今日は綾瀬さんとお出かけなのだそうだ。


俺は雫を見送ったあと今日はどうしようかと思っていると…


ピンポーン♪


と、チャイムが鳴った。


「はーい!」


そう言い扉を開けると…水瀬さんがそこにいた。


「おはようございます和泉さん」


「おはようございます、水瀬さん。どうしました?雫なら…」


出かけましたと言おうと思ったのだが…


「えと、その…今日和泉さん、ま、真琴さんと遊びたいなって思いまして…」


と、言ってきた。


「あれ?今、名前…」


「…っ!だ、だめ…でしたか?」


「いや、ダメでは…少しむず痒いだけですよ」


「そうですか…良かったぁ…」


と、水瀬さんはふやけた笑みを浮かべるのを見て少し心臓が跳ねた。


「え、えと…遊ぶって何するんですか?」


俺はそれを気取られ無いように話題を変えた。


「あ、はい。…じゃじゃ〜ん!これです!」


そう言い水瀬さんが見せてきたのは…


「映画…無料券?」


「はい!もし、お時間があれば映画を見に行きませんか?」


俺はその誘いを受け、思う。


映画か…最近と言うか社会人になってから全然行けてないな…と


「分かりました。是非行きましょう」


「本当ですか!?」


「えぇ。最近行けてませんでしたから」


「ふふっ。そう言えば今日はお休みなんですか?」


「あ〜…はい。1週間程お休みです」


「1週間!?」


まぁ、そりゃ普通驚くよな。


「…色々とあるんですよ。この世の中には」


「いきなりスケールが大きくなりましたね…。そ、それじゃあ…今から行きますか?」


「ですね。じゃあお互い準備が出来たらもう1度集合しましょうか」


「はい!」


そう言い俺と水瀬さんは1度別れた。


〜水瀬 視点〜


バタン


私は自分の家に戻ってきてとりあえず…


「やったぁ!真琴さんを誘えたよ〜!」


と、言った。


「はぁ…なんで私がこんなこと…」


「まぁまぁ雫ちゃん。後で美味しいご飯奢ってあげるから、ね?」


と、話す2人がいました。


「陽菜ちゃん!私やったよ!」


「はいはい。よく頑張ったね〜偉い偉い」


「えへへ〜…」


「はぁ、お兄ぃ…ごめんね」


「雫ちゃんもありがとう!私、頑張るよ!」


「あ〜はい。頑張ってくださいね〜…はぁ」


さて、この3人だが見てわかる通り…グルである。

時は今から1日前に戻る。


「雫ちゃん!お願い!明日1日真琴さんを貸してほしいの!」


『えぇ…いきなり電話してきたと思ったらなんですか?水瀬さん』


「ごめんね、雫ちゃん。花音ちゃんがね、映画の無料券を手に入れたから和泉さんと見に行きたいんだって。だから、お休みの日を教えて欲しいの」


『綾瀬さんまで…うぅ。せっかくお兄ぃとのデート中なのに…』


「「お願い!雫ちゃん!」」


『はぁ…分かりました。発破かけたのは私ですからね。責任は取ります』


「やったぁ!」


『ただし…不埒なことはしない事!これは絶対です!』


「は〜い!」


『もぅ…それでお休みなのですが、ここ1週間はお休みらしいです』


「え!1週間!?」


『はい。まぁ、社会人には色々あるのですよ』


「そ、そうなんだ…でも、うん。絶好のチャンスだね!」


「ふふっ…頑張って花音ちゃん!」


「うん!あ、そうだ。雫ちゃん、真琴さんの好きな映画って何かな?知ってたら教えて欲しいな…なんて」


『ダメです。ここはちゃんと自分で誘って聞き出さないと意味ないですって言いたいところですけど…お兄ぃは意外とホラー系が好きなんですよね』


「うっ…ホラー…」


『…その感じだと、水瀬さんは苦手そうですね』


「うぅ…苦手だけど、頑張るよ!」


「花音ちゃん…そう言うと思いましてこちらにホラー系のDVDをご用意しております」


「準備がいいね!?陽菜ちゃん!」


「ふふふ…こちらには和泉さんの親友の一郎さんが居るのですよ…」


「陽菜ちゃん…笑顔が怖いよぉ…」


『さて、もういいですかね?これからお兄ぃとゲームセンターに行くんです』


「あ、うん。ありがとね、雫ちゃん」


『いえ。…頑張って下さいね、少なからず応援してます…では!』


そう言い電話は切れた。


「…雫ちゃんが、デレたよ!?」


「あはは…その応援に答えないとね、花音ちゃん」


「うん!早速見ようか!」


「わぁお。やる気だねぇ〜。よし!最初は…テレビから人が出てくる奴を見ようか!」


「…………はい」


「情緒不安定なのかな?さっきのやる気はどこに?」


そう陽菜ちゃんに言われながら私は半泣き状態でホラー映画特訓を始めるのでした。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

皆様!おはこんばんにちは!


青の空です!


さて、すみません。昨日は1話しか更新できませんでした。

まぁ、理由なのですが…新たな作品が思い浮かびまして…


その作品なのですが…


捨てられていた子猫を拾ったら彼女になりました


と言う作品です。

題名では分かりずらいかもしれませんが…人間と猫(妖怪)のラブコメ…?になります。


もし、気になった方が居れば読んで欲しいです!よろしくお願い致します!


https://kakuyomu.jp/my/works/16816452219286970861


↑その作品のURLです!

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