第12話おや?部長の様子が...

「終わった…」


俺は窓から見える外の様子を確認すると…


「朝…か…」


まぁ何故俺がこんなことになっているのかを説明すると…

昨日清水の仕事を代わりにやっていてそれは普通に終わったのだが俺の作った書類に不備があり結局電車には間に合わずそのまま徹夜となったのだ。


「すまねぇ…俺が仮眠をとったばかりに…」


そう言うのは同期の清水だ。


「謝るな…俺は正しいことをした。だから、後悔なんてする訳ないだろ?」


「真琴…!」


「清水…!」


俺と清水は固く握手をした。

朝から何やってんだって?ははっ!そんなの俺が知りたいわ!


「「はぁ…」」


俺と清水は同時にため息をついた。


「今日は帰りたいんだけど」


「そう言うな…俺だって帰りたいさ」


「あ〜あ。酒が飲みたい」


「そうだな。キンキンに冷えたビールを飲みたい」


「「ごくり…」」


そう喉を鳴らしていると諸悪の根源部長が気分良さげにやって来た。


「おー!君たち!どうしたんだい?せっかくのいい天気なのにテンションが低いじゃないか!」


と、俺と清水を見た部長は話しかけてきた


「はは…そう言う部長は元気ですね…」


と、俺は言った。

もちろんこれは嫌味だ。それに気づかない部長は機嫌良さそうに答える。


「ははっ!分かってしまうかね?実は…今日は私の誕生日でね。娘と嫁が盛大に祝ってくれるそうなのだ。これがテンションが上がらないわけがないだろう?」


「はぁ…それはおめでとうございます」


と俺は普通に言ったが清水は頭のネジがぶっ飛んでいるのか…


「おめでとうございます部長!その幸せを俺たちにも分けてください!」


と、頭を下げた。


「清水!?」


俺は慌てたように清水を止めようとするが部長は笑いながらこう言った。


「ははっ!勿論いいとも!普段から君たちには頑張ってもらっているからね…うん。今日は帰っても大丈夫だぞ!」


と、言った。


「「oh,my god.…」」


俺と清水は思いもしなかった言葉に日本人なのに英語で反応してしまった。


「ま、私からの感謝の印だとでも思ってくれ!では諸君Have a nice day.」


そう言い部長は去っていった…。


俺は自分の頬を叩いた。

清水に至っては過呼吸だ。


「はぁ…はぁ…こ、これは現実…?」


「うん、痛いな…。清水、とりあえず…良くやった!!!」


「おう!まさか本当に幸せを分けてもらえるとは…!」


そして俺と清水は静かにガッツポーズをするのであった。


そしてその後俺と清水で話し合い夜になったら飲みに行くことを速攻で決め、それまでは解散となった。


「はぁ…今でも信じられない…本当に現実で俺はまだ生きてるよな…?」


そう呟き歩いていると…


「あれ…?和泉さん?」


と、最近よく聞くようになった声が聞こえた。


「あ、水瀬さん…おはようございます」


「はい、おはようございます。これから出社ですか?」


ははっ!何を言っているのだね?

君は家からこの道を来たはずだ。俺はその逆職場地獄から帰ってきたのだよ。


「いえ、今から帰りです」


「え!?今から帰りですか!?まさか…終電逃しちゃったとかですか?」


「いいえ、仕事してました」


「え…」


「楽しい楽しい…お仕事をずっと…ずっと…あはは!」


「和泉さん!?和泉さーーん!」


水瀬さんは闇堕ち仕掛けてる俺の肩を揺さぶり正気を取り戻させてくれた。


「…はっ!こ、ここは…」


「い、和泉…さん?大丈夫…ですか?」


ふっ…俺とした事が…この程度で闇堕ち仕掛けるとは。


俺はとりあえず変な人を見るような目を向けてくる水瀬さんにお礼を言った。


「ありがとうございます、水瀬さん」


「い、いぇ…私は何もしてませんけど…本当に大丈夫ですか?」


「えぇ、大丈夫ですよ。少し気が狂いそうになっただけで…」


「気が狂いそうになってる時点でアウトだと思うのですが…何かあれば言ってくださいね?無理は絶対にダメですから」


「はい…。その時は是非頼らせて貰います」


「はい!あ…そろそろ行かないと。じゃあ行ってきます!」


「はい。行ってらっしゃい」


俺はパタパタと走り出した水瀬さんを見送り自宅へと帰った。


そしてお風呂に入り速攻布団に飛び込み爆睡した。


そして起きた時には約束の時間が迫っており慌てながら清水と待ち合わせをしている居酒屋に向かったのだった。


「遅いぞ〜!」


「すまんすまん。寝てたら少し遅くなった」


「…まぁ、そういう事ならしょうが無いよな。ま、気を取り直して早速店に入ろうぜ」


「おう」


そして俺と清水は店に入り注文を済ませ…待ちに待ったキンキンに冷えたビールを持ち…


「「乾杯!」」


チン!と軽やかな音が鳴り響き俺と清水は一気にビールを飲み干した。


「「くぅ〜…!」」


堪らない…!こののどごしと口の中に広がるこの苦味!

頑張った後のビールは格別だぜ!


俺はビールの美味さを噛み締めていると清水が満面の笑みで話しかけてきた。


「いやぁ…今日は最高だな!」


「あぁ。まさか部長が休みをくれるとは…まだ信じられないぜ」


「ははっ!違いない」


と、話していると俺と清水のスマホが同時に鳴り出した。


「「嘘だろ…」」


そう、その相手はお察しの通り部長だ。


俺と清水は目を合わせ1つ頷くとスマホの電源を切った。


「邪魔すんじゃねぇ!このハゲ!」


「そうだ!どうせ納期が間に合わないからコイツらにやらせようとでも思ったんだろ!誰がやるか!」


「飲むぞ真琴!」


「おうよ!付き合うぜ清水!」


そして謎のテンションで始まった飲み会。

話は会社のことがほとんどだが、不意に清水が俺に質問してきた。


「そういえばよ、最近デパートに行った?」


「え…?」


「いやさ、なんかお前が綺麗な女の人と歩いてるのを見た気がしてな。で、どうだ?」


ふむ。それは絶対に水瀬さんの事だろう。

どうしようか…話すか?いや、でもなぁ…。


「いや、行ってないぞ」


「ははっ!だよな!そんな目が死んでいてゾンビみたいなやつにはありえないよな!」


…コイツなかなか言いやがるな。だか、俺も隠したのだ甘んじて受けよう。


「うるせぇ!お前だってゾンビじゃねーか!」


…無理だった。


「言ったな!この見た目お化け!」


「なにおぅ…!このドラキュラ!」


「ミイラ!」


「ぬりかべ!」


…と、醜い言い争いを続けつつも俺と清水は飲み続けるのだった。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


皆様!おはこんばんにちは!

青の空です!


1つ言いたいことがあります。

…有り得ねぇ。

おかしいのです。今朝の時点では☆60だったのに今は☆80…。

何があった!?まさか、部長効果!?


…ふぅ。けど、言いたいことはただ1つ。


ありがとうございます!!!


そして☆をくれた…


@0526sakai さん

@Athlac さん

にえる さん

てんちゃん さん


本当にありがとうございます!

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