第13話貴方は特別ですから(意味深)
「う〜…ひっく…」
うおっと…危ねぇ…コケかけた。
あの後も清水と酒を飲みかわし終電には何とか間に合った。けど…
「うぉ〜…頭がクラクラするぅ〜…」
俺は千鳥足で帰路に着いていた。
うん。流石に飲みすぎた…
「あ〜…部長の奴も残業しろってんだ。なんで俺がやんなきゃいけないんだよ〜…!」
そうだよ。おかしいんだよ!俺は普通に生きていければそれでいいのに、今じゃ毎日が非日常だよ!
そんな事を思いながらフラフラ…と歩いていると流石に歩くのがきつくなったので少し壁に寄りかかることにした。
「部長の…バカヤロ〜…」
そう言いながら俺は気を失う寸前…誰かの声が聞こえた気がした。
そして次に気が付くと…
「あれ?…ここは…」
俺は知らない部屋のベットに寝かされていた。
それになんか優しい香りがするし、確か…この匂いって…
と、ボヤける頭で考えていると誰かが部屋に入ってきた。
「あ、和泉さん。おはようございます」
「み、水瀬…さん?」
「はい、水瀬です。体調はどうですか?」
「あ…えと、大丈夫そうです」
「良かった〜…。もう、昨日はびっくりしたんですよ?バイトが終わって帰っていたら和泉さんが倒れてたんですから」
と、水瀬さんは腰に手を当てて少し怒っている様ではあるが…俺はそれよりも聞きたいことがあった。それは…
「あの、ここって…水瀬さんのお部屋ですか?」
「はい、そうですよ?流石にあそこまで酔っていたので心配で…あ、それに私こう見えても酔っている方の扱いは上手いんですよ?お父さんや親戚のおじさん達で鍛えられてますから!」
と、水瀬さんは「むふ〜…!」と、自慢するように話しているが…うん。これはまずい…実にまずい。
「あの…お世話してもらった俺が言うのもなんですが…流石に危なく無いですか?」
「え?何がですか?」
俺は分かっていない水瀬さんに言った。
「女性1人のお家に異性を入れる事ですよ。それに水瀬さんの彼氏さんがいた場合…申し訳なくて」
と、俺が言うと水瀬さんはキョトンとした後笑い始めた。
「ふふっ…。そんな事気になされてたんですね。大丈夫ですよ、私には彼氏も何も居ませんから。…それに誰でも部屋に入れるわけじゃありませんよ?和泉さんは特別です」
と、純粋な眼差しで言われ…ちょっとドキッとした。
アレだ、可愛い子に「特別」って言われると男としては…その…ね?期待しちゃうじゃん?
だから俺はその意味を聞こうと思った。
「と、特別…ですか?」
「はい。なんて言うんでしょうか…実家で飼っている犬に似ているんですよ」
「…犬」
「はい!タイタニックって言う名前なんですが写真みますか?とっても可愛いんです!」
そうして見せてもらった写真の犬は…俺と一緒で目が死んでいた。
その後も水瀬さんは楽しそうに今にでも沈みそうな名前の犬の写真を俺に見せながら色々と話しているが…
「まさかの犬と比べられるとは…」
「ん?何か言いました?」
「いえ…なんでもないです…」
「???」
水瀬さんは首を傾げながらもまた話し始めた。
そして、俺の目元が少し光っていたのは…内緒だ。
その後は水瀬さんが用意してくれた朝食を食べ必ずこのお礼はすると約束をし、俺は自分の家に戻ってきた。
「……わん!」
取りあえず吠えてみた。
「…虚しいな。はは…」
そして俺はシャワーを浴びスーツに着替え出勤するのであった。
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皆さん!おはこんばんにちは!
青の空です!
今回は少し短めですみません…。
それより…まさかの和泉さんが犬扱い。
まぁ、水瀬さんは天然が入ってますからね…うん。気にしたら負けです!
さてさて…起きて確認してみたらまた☆の数が増えておりました。
それにブックマークしてくれてる人の人数が100人を突破致しました!感激です!
☆をくれた
@k2j さん
@uninohito さん
本当にありがとうございます!!!
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