第55話 第54話②

「さっきのがミサ?」


「あ、ベルさん。はい、そうです」


「初めて見たけど、私の知ってるミサとは別人みたいだね」


「え…!?」


「確かに、桃色の頭髪とか紅い瞳とか、共通点はあるんだけど…」


「それじゃ、同名の別人ですか?」


「うーん…と言うより、私と同じで直接干渉はしてないってコトかなー?あの子マジメだから、堕天しててもそーいう所は守ってるのかも…」


「だったらやっぱり、誰かが操られているってコトなんですね?」


「んー?…ってコトは、何か心当たりがあるんだー?」


「はい、まー、毎日顔合わせていますので、さすがに似てるな…とは思ってました」


「なるほど」


「それで…戻せるんですか?」


「詳しくは分かんないけど、あのツノ……ちょっと嫌な感じの魔力が詰まってるねー」


「ツノ…ですか、なるほど。だからさっき…」


「でも注意してよ?1本だけ壊すと、何らかの防衛措置が発動とかするかもしれない」


「えっ!?」


「いや、分からないよ?そーいうコトもあるかもって話だから」


「……分かりました、覚えておきます」


「ん、そーしといて。もしかしたら、相手もそろそろ大きく動き出すかもしれない…」


「え…何でですか?」


「さっきあんな醜態見せちゃったからねー、何となくそーかもって、ただの勘」


「……」


「ま、とにかくソッチのことは宜しく頼むね。コッチはコッチで動いてみるから」


「はい、分かりました。頑張ります!」

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