第32話 第31話②

「ホントにミサって名乗ったの、ソイツ?」


「はい、確かに」


「そう…」


「お知り合いですか?」


「…うん、たぶん同期」


「え!?じゃあ、準女神さま…」


「なんか最近聞いたところによると、堕天して聖杖失ったみたい」


「まさか、あの鎌って!?」


「うん、堕天の証。私もプチ堕天してたってことになるのかな」


「でも何で、そのミサさんはこんな事を…?」


「そりゃ女神さまに反旗を翻すために、手駒が欲しいからでしょ?」


「だけど、皆さんがそんな事に手を貸すなんて、とても思えません」


「それに関しては、魔族が厄介な術式を完成させちゃったからねー」


「あっ!?」


「そう…効果は実証済み」


「……」


「それを応用して、自分の手駒にするつもりなんだろーね」


「でもでも、いくら勇者さまとはいえ、彼らはただの人間なんですよ!そんな女神同士の戦いに連れ出しても…」


「彼らは私を倒した実績があるからねー。そこに目をつけられちゃったんだろーね」


「結局、ソッチ絡みですか…」


「あ、えーと…とにかくミサのことは私の方でも調べてみるから、彼らのコトは宜しくねっっ」


「あ、ちょっ…ったく、ホント困った人ですね…」

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