第20話 第19話②

「どーやら、アッチで魔物が出たみたい」


「え!?……それで彼らは無事なのですか?」


「今回はなんとか…でも向こうの彼らはバラバラに生活してるから、この先あの子一人で護り切れるかどーか…」


「だったらアナタが、手を貸してくださればいいではないですか!」


「勿論そーなんだけど、怒られちゃうからさー」


「……」


「待って待って、剣を仕舞って」


「こんな事をしてる暇はありません!」


「どーするの?」


「お母さまに直談判します」


「おー、行ってくれるの?」


「アナタが行けと仰ったんでしょう!」


「えーそんなコト、ひと言も言ってないよ?」


「言ったも同然ですっ!」


「ま、人手は多いほーがあの子の負担も減るしね」


「アナタはどこまでも他人事ひとごとですね」


「えー、そんなつもりはないんだけどー?」


「…なんとかお母さまを説得しないと」


「大丈夫だよー、大切な婿殿の生命を護りに行くんだから、きっと分かってくれるよー」


「だ…黙りなさい!」


「あー赤くなっちゃって、可愛いー」


「……」


「わー、待って待って!的確に急所狙うのやめ…避けなきゃホントに死んでるからー!!」

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