第6話 誤解の解消

 海斗は観覧車で招いた誤解を、中山美咲にどのように話すか考えていた。今朝、教室で有った中山美咲は不機嫌だった。いつもの様に挨拶をしても無視なのだ。これは遊園地に誘った事が裏目に出てしまったのだ。

 海斗は誤解を解消するために、話すタイミングを探していた。中山美咲に話しかけるには、小野梨沙が居ないほうが望ましい。小野梨沙は、お昼にパンを買出しに出かける。更に中山美咲が、昼食を取る前でなければ話を聞く環境が整わないのだ。海斗は昼休み早々の時間帯を狙う事にした。


 チャイムがなり昼休みとなった。小野梨紗は買い出しに出かけ、海斗は中山美咲にゆっくりと歩み寄った。すると小野梨紗が戻って来た。海斗は慌ててターンしをして誤魔化した。小野梨紗は忘れた財布を持ち再び教室から出て行くと、海斗はすかさずターンして中山美咲に歩み寄った。

 海斗は中山美咲に話し掛けた。

「この間はごめんね。観覧車で不快な思いをさせちゃって」

「何で今クルクル廻っていたの? どうでもいいけど! 別に私に誤る必要は無いでしょ。恋愛は自由なんだから」

「今のクルクル見ていたの! そうじゃ無くて、あれは誤解だよ。小野さんにバランスが崩れるから座るように言ったのに、歩いたんだよ。それで床が傾き転んで来たんだ」

「ふーん、それで何でほっぺにキスするの?」

「バランスを崩した小野さんが、俺の両肩を掴かんだの。それでも勢いが止まらず

手が滑り、顔がぶつかったんだよ」


 中山美咲は、キスまでの経過を見ていなかったのだ。彼女は眉間に人差し指を当てて少しの間、考えてみた。

「それじゃあ……私のお願い聞いてくれたら信じてあげる」

「本当? 出来る事なら、何でも言ってよ!」

「伏見君、数学得意でしょ。今度の土曜日に数学を教えて欲しいな」

「そんな事で良いの。お安い御用だよ」

「それでね、両親が親戚の結婚式で居ないの。だから気軽に来てね」

中山美咲は微笑むと、海斗はホットして微笑みかえした。


 海斗は数学が得意科目でクラスで一番の成績である。中山美咲は苦手な数学を教えてもらい且つ、遠ざかった恋愛の距離を縮める狙いがあった。その後、二人は初めて連絡先の交換をした。


 海斗は数学が得意で誇りに思った。中山さんの部屋って、どんな部屋なんだろう。良い香りがするのかな、乙女な部屋かな。ところで気になるキーワードがあった。「両親が居ない……」こ、これは、恋人の二人が、翌朝、モーニングコーヒーを飲むヤツでは無いのか! と言う事は数学のノートの他に、お泊りセットも準備しないと……。海斗の膨らむ妄想が、貴重な昼休みを消化するのであった。


 放課後になり、いつものように海斗と松本蓮、鎌倉美月は三人で下校した。鎌倉美月は、いきなり直球の質問を投げてきた。

「ねえ海斗、ゴンドラの事だけど……小野さんと付き合っているの?」

 海斗は顔を下に向けた。

「ああ、ゴンドラの件ね……」松本蓮は驚いた。

「えー! ゴンドラで何かあったの? あの日、朝の集合場所で海斗と小野さんが、腕を組んでいたもんな。もう時期、俺達と下校してくれなくなるのかな」

 鎌倉美月は続けた。

「あの日の帰りね。リムジンの中はその話題で持ち切りだったのよ。京野君も下品なぐらいに、笑っていたわ」

 海斗は中山美咲に話したように、二人に説明した。更に付け加えた。

「内緒にしていたけど、俺は中山さんに片思いしているんだ!」


 松本蓮と鎌倉美月が、口を合わせ大きな声を上げて驚いた。

「えー! そ-、だったの!」

「だから私達よりも先に、中山さんを誘ったのね。なのにバカ蓮が邪魔したのねー!」

「バカ蓮って言うなよ、美月、お前も同罪だけどな」

「他の人には、内緒にしてよ」


 三人は、ようやく理解し合えたのだ。鎌倉美月は海斗を見た。

「でも、何で海斗は中山さんと、乗り物に乗らなかったの?」

海斗は悔しがった。

「乗りたかったさあ、俺も不思議に思っていたけど、良い感じで並んでいても、乗る間際に、体格の良いスタッフに誘導されちゃうんだよ。林さんは京野の事を好きなのは、知っているよね。

 松本蓮はまたまた驚いた。

「え! そうなのー!」

「もう、蓮は、黙っていて!」

「林さんも京野の隣を狙っていたけど、同じ事を言っていたんだ。それで組み合わせは、京野と中山さん、俺と小野さんが、並ぶんだよ」

「それって、可笑しいわね。裏が有りそうね」松本蓮も続いた。

「そうだよ、最初から最後までだよ、偶然にしては続きすぎだよ。偶然が続けば小野さんだって、盛り上がってキスぐらいするかもね」


 鎌倉美月は探偵を気取って海斗に言った。

「ちょっと考えてくれたまえ、この組み合わせで得するのは誰か! そうだよワトソン君」

 海斗は首を傾げた。

「美月、ワトソンって誰だよ?」

「そう、犯人は京野君ね。集合の時に先に現地に居たし、私は帰りにリムジンに乗ったでしょ。リムジンの周りには体格の良い人達が大勢居たのを私は見たのよ。アトラクションのスタッフに居た人達に似ていたわ。だいち送迎なら運転手だけでいいでしょ。あんなに沢山の人が必要ないもの。海斗が遊園地に誘ったあの日、京野君は中山さんと二人なら遊園地を貸し切ってもいいって言っていたでしょ。資力に組織力がある京野君なら有り得る仕業かもね。帰りの下品な笑いも納得出来るわ」

 海斗は確信した。

「やっぱり、可笑しいと思ったんだ。謀ったなー、京野颯太! あいつの居ない時だけ、体格の良いスタッフが居なかったんだ。今度、中山さんに会ったら言い付けてやるんだ」

 松本蓮は海斗を見た。

「ねえ海斗、それで中山さんとは仲直り出来たの?」

「ううん、謝ったら数学を教えてくれたら許してくれるって言うんだ。それで今度、中山さんの家で数学を見てあげる事になったんだよ」

「えー、女の子の部屋で二人きり。盛り上がってチューとかしちゃうやつじゃん! 未だ付き合ってもいないくせに、どうするんだよ!」

「エヘ、やっぱ、そうかな? 俺と中山さんチュー、しちゃうのかな? レモンの味がするのかな~、酸っぱ苦い味は苦手なんだけどな~、エヘ、エヘ」


 海斗は赤面した。松本蓮は自問自答をしながら気が付いた。

「うん、うん、ちょっとだけ、砂糖を付けておけば、甘酸っぱくなるかもね、なあ美月、俺と試してみようよ!」

 鎌倉美月が赤くなった

「蓮! 死ね! まったく男ってバカね。おそらく不得意な科目が数学で、数学の得意な人から教えて貰えるきっかけが有れば、誰だって教えて貰いたいでしょ」

興奮した鎌倉美月は、海斗と松本蓮に拳骨を1コずつおみまいした。


 (勉強会当日、海斗の家)

 午前八時のリビングには、正太郎、明子、葵が居た。海斗は朝の挨拶を交わした。

「海斗さん、おはよう、土曜日なのに早いのね」

「うん、今日は出かけるからね。そう言えばお父さん! この間、うちのクラスに転校生が来たんだよ。それがなんと小さい頃、家族ぐるみで遊んでいた、お母さんがアメリカ人の小野さんなんだよ!」

 正太郎は懐かしそうな顔をした。

「あ~あの、小野ねえ。あの娘さんが海斗のクラスに?」

「そうなんだよ、ビックリした。俺は覚えてなかったけど、小野さんが覚えていたんだよ!」

「あそこの娘さん、お天馬で、今どうなった?」

「それがね、すっごく美人になっていて、あれじゃ解らないよ。青い目をして金髪のロングヘアーで、すらっとしているんだよ」

「そうだな~、懐かしいな。それじゃあ、お母さんに似て美人になったんだろうね」


 正太郎と海斗は、女性の話で盛り上がっていた。すると冷たく刺さる視線に気が付いた。明子と葵が聞き耳をたて二人を凝視していた。

「ハハハ、今日は友達の家で勉強会があるんだ。だから俺はすぐ出かけるね」

気まずい空気のまま行かないでくれと正太郎は思った。

 葵は海斗を止めた。

「お兄ちゃん、この週末は遊んでくれるって、言っていたのに!」

「ごめんね、葵、明日は予定が入って無いから、ゆっくり遊ぼうね」

 葵は海斗と過ごす時間を楽しみにしていた。海斗は朝食を済ませ、玄関で靴を履いていると、葵が見送りに来た。

「お兄ちゃん、気を付けてね」

「明日、埋め合わせするからね。知的な葵さんにお勧めの所を考えてあるから、そこへお連れします」

「ホント! 何処かな~、一緒にお出かけしてくれるなら、どこでもいいかな、楽しみにしているね」

「うん、では行ってきます」

「いってらっしゃい」


 海斗は中山さん家の最寄り駅で、待ち合わせをした。

「伏見くーん、お待たせ。待った?」

「ううん、今来た所だよ」

本当は三十分も待っていたのだ。海斗は真面目なのである。


 今日の中山美咲は、いつもの髪型と違っていた。ポニーテールのようにまとめた

髪をクルンと巻いたアップスタイルなのだ。

「中山さん、今日もとっても可愛いね。髪型も大人っぽくて、似合っているよ」

中山美咲は赤くなり、まとめた髪を持ち上げるように触った。

「伏見君、今日はわざわざ来てくれて有難う」

中山美咲は、海斗と自宅にむかった。


 オートロックの風除室を進み、天井の高いエントランスに入った。二人はエレベーターに乗り九階で降りた。

 中山美咲は玄関を開け、海斗を招き入れた。

「凄い、フローリングがピカピカしている。綺麗な家だね」

「お母さんが、お掃除好きでね。それでね」

 中山美咲は海斗を自分の部屋に通した。海斗は部屋を見回すと中山美咲は照れた。

「あんまり見ないで、恥ずかしいよ」

「ごめん、ごめん、女の子の部屋に入ったの、初めてなんだ。綺麗にしているんだね」

中山美咲は、お茶を入れるために部屋を出た。


 可愛い部屋だな、中山さんの匂いがする。このベッドで寝ているんだ。何か幸せだな。


 中山美咲が紅茶を入れて戻って来た。彼女は改まった。

「伏見君、わたし数学が苦手で、前から教えて貰いたかったの。来てくれて有難う」

「こちらこそ、俺が手伝える事は、何でも言ってよ、協力するよ」

 二人はローテーブルに教科書を広げ対面に座った。

「伏見先生、ココを教えて下さい」

「どこが分らないのかな、中山君」

 二人は家庭教師ごっこの様に勉強を始めた。

「反対側だと読みにくいから並んでもいいかな?」

「うん、いいよ、隣に来て」

海斗はドキドキしながら隣に座り丁寧に教えた。


 何気に斜め後ろから彼女を見ると、アップにした髪型は彼女の首元を綺麗に映した。うなじがとっても色っぽいのだ。それに何か、いい匂いがする。こ、これって、男を虜にするフェルモンじゃないの? 中山さんもそんなの、出しちゃうの! しかし妄想を抑制し、再び姿勢を正した。


 すると中山美咲が、公式を間違えて書き写した。

「中山さん、欲しいね、ここと、ここは逆だよ」

 海斗は消しゴムに、手を伸ばした。中山美咲も先に間違いに気付き消しゴムを手にしていた。中山美咲の手の上に海斗の手が覆ったのだ。


二人だけの時が流れた。


 はっとする二人。海斗は重ねた手を離したが、もう一度ゆっくり重ねた。

「中山さんの手、温かくて柔らかいね」

 中山美咲は頬を赤くした。海斗の息遣いが荒くなり呼吸が速くなった。中山美咲は高鳴る鼓動が、海斗に聞えたらどうしようと思っていた。二人は見つめ合い中山美咲は目を閉じた。海斗は中山美咲を見つめ顔を寄せた。


「ピッピー!」


 大きな音でホイッスルが鳴った。ドアを開けて入って来たのは中山美咲の妹、中山陽菜だった。中山美咲は陽菜に部屋に入らないように事前に釘を刺していたのだが、陽菜は我慢が出来ず、こっそり覘いてしまったのだ。


 海斗は驚き、中山美咲はうなだれた。そして二人は陽菜を見た。陽菜は仁王立ち

になり、右手にVサインを作り横に倒し手の甲を右目に押し当て、ポーズを取った。

「お姉ちゃんは、渡さない! お前がお姉ちゃんを奪った時は、漆黒の闇よりブラックドラゴンを召喚させ、ダークサイドに引きずり落としてやる!」


 中山美咲は直ちに陽菜の手を取り、廊下に出て妹をしつけた。すると海斗も廊下に出て膝を折り、陽菜の目線を合わせた。

「ごめんね、お姉ちゃんを独り占めにして、俺はお姉ちゃんと同じクラスの伏見だよ。お姉ちゃんに勉強を教えに来たんだよ。宜しくね」

「黙れ伏見! 勉強は仮の目的で、お姉ちゃんの唇を奪おうとしていたな! お前に、お姉ちゃんの唇は渡さない!」

 中山美咲は真っ赤になった。

「陽菜、良い子にしないと、お姉ちゃん陽菜の事、嫌いになっちゃうよ!」

中山陽菜は、しゅんとした。

「……うん、良い子にする」


 陽菜は肩を落とし部屋に戻った。中山美咲は言った。

「ハ~、伏見君お昼にしようか、焼きそばでもいいかな?」

「え、中山さんの手料理を食べさせてくれるの! それでは御言葉に甘えて頂きます」

「勉強を教えて貰らったお礼よ。ただし口に合うか保証は出来ないけどね」


 二人はダイニングに移動した。

「伏見君はテーブルに着いていて、今、作るから」

 中山美咲はキッチンに立ち調理を始めた。心地よい包丁の音が聞こえた、次は炒める音、海斗はエプロン姿の中山美咲を眺めていた。


 中山さん、とっても可愛いな、しかも料理の手際が良い。これは良いお嫁さんになるね。もはや新婚さんみたい、ムフ。


 目を閉じ妄想モードに入った海斗の顔は、鼻の下が伸びた、みっともない表情だった。海斗は堅いもので、頬を突つかれた。しかし気が付かない。もう一度、強めに突つかれた。海斗は表情を戻し目を開けた。


 陽菜はテレビのリモコンを持っていた。

「お主、良からぬ事を想像していたな。この下僕の分際で我が姉上に近づこうとは」

「ん? 陽菜ちゃん、キャラ変わっているよ?!」

「うるさい! 堕天使様! どうぞ、この愚かな男に罰を与えたまえ-!」

陽菜は十字を切った。

「陽菜ちゃん、冷静に、冷静に、俺は焼きそばを待っていただけだよ」


 陽菜の見張りは半端ないのだ。中山美咲は三人分の焼きそばをテーブルに運んだ。

「とっても、おいしい香りがするね。香ばしいソースの匂いが食欲を誘うね」

「どうぞ、召し上がれ」

「いただきまーす! ……お姉ちゃん、美味しいよ」

「わー、凄いね、あんなに短い時間で出来るんだ。とっても美味しそうだね。いただきます」

 海斗は出来たての焼きそばを口に運んだ。中山美咲は心配そうな顔をした。

「中山さん、とっても美味しいよ」

 中山美咲は微笑んだ。

「ねえ陽菜、午後から塾が有ったよね、忘れずに行くんだよ」

「今日は行かないもん!」

「中学三年生でしょ。あっと言う間に受験だよ。がんばらないと、お姉ちゃんと同じ高校に行けないよ!」

陽菜はうつむいた。


「伏見君、妹って大変なんだよ。確か伏見君は一人っ子だよね」

 海斗は考えてから答えた。

「ううん、妹がいるよ。うちも中学三年生。同じ横浜山手総合学園だよ」

「えっ、いたの? それも同じ学校なの。知らなかったわ、人っ子かと思った」

 中山美咲は海斗の事は知っていると思っていたのに、妹の存在は全く知らなかった

のだ。


 食後に中山美咲は紅茶を入れた。陽菜は塾に行く時間になったが、行きたくないようで言い訳を並べた。

「今日は下界に悪魔が降臨しているから、家から出たくないの! 部屋で勉強をするの!」

「もう、お姉ちゃん知らないからね!」

 結局、海斗の存在が心配らしい。陽菜は部屋で自習をする事になった。ダイニングに居た二人は、お腹も満たされ休憩をした。

 中山美咲は眠たい顔をした。

「疲れた~、お腹もいっぱいになったし、ちょっとだけ、落ちてもいい? 二十分経ったら起こしてね」

彼女は目の前の紅茶をどかし、自分の腕を枕にして伏せた。


 海斗は中山美咲の寝顔を見つめた。中山さんの寝顔かわいいな。あ、うなじに、ホクロが有るんだ~。普段髪で隠れて見えない所だから。レア・アイテムをGETした感じだ。中山さんの寝顔、ずっと見ていられるなあ。もしかして今ならキスしても分からないかな。いや、それは犯罪だ。良からぬ事を考えないようにしよう。早く起きないかな、中山さん疲れているみたい。口を開けて寝ている。ん? 光っているのは、よ、よだれ! こ、これもレアだな。写真を取っちゃおうかな。俺は変態か!


 中山美咲は目が覚めた。

「す、凄い。中山さんの体内時計って、電波時計みたいだ! ピッタリ二十分だよ」

「……ププ、ホントね、伏見君も休憩出来た?」

「うん、休めたよ。午後から、もう少し勉強する?」

「今度は伏見君と遊びたいな。ジェンガでもしようか?」

「久しぶりだな~、楽しそう! 俺、強いかもよ!」


 海斗と中山美咲は、楽しい時間を過ごした。その日の夜、中山美咲は眠りにつく前に一日の事を思い出し、幸せな気持ちで眠むりに付いたのであった。

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