第13話


「詳しく話を聞こうかしら。何か悩んでいるのね...?私で良ければ相談に乗るわよ...?」



「か、母さん...!触れられたくないことだろうし...!」


「いえ、大丈夫です...。

お話しします。実はかくかくしかじかで...」


林ユーコはまるで。


他人事のように、

両親のダブル不倫を軽い感じで話し出した。


「お、おい、林さん、そんな無理に母さんに聞かれたからってペラペラ喋んなくても...!」


「大丈夫よ。誰かにきいてもらうと少し気が楽になると思うから。ま、でも、もう山吹くんに話して心が軽くなってるから、こんなにフランクに話せるのかもね...」


淡々と。


俺の母さんに一部始終を告げる姿は。


まぁ、確かに。


なんか、吹っ切れた表情で。


屋上での思い詰めた感じの表情とは

どこか違ってみえたんだ。



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