第11話
「有難う、林さん...
カッコ悪いな、俺、ほんと...
女子に助けられるなんて...」
「ううん!私、気にしないよ!
私に助けられたくらいで、山吹くんのこと
カッコ悪いなんて思わないからさ...!」
随分とサバけた感じでそう言われて。
俺はなんだか、救われた気がした。
本当はさ。
男なら女を助けることはあっても、
なるべくなら、その逆の女に助けられるなんて、
そんな真似、されたくないのが本音だったりする。
「俺、筋トレガチでやろうかな...」
「身体鍛えてさ、
そしたら、さっきの場面とかでも、
君に助けられることなく、切り抜けられたと
思うし...」
「うーん...まぁ。山吹くんが細マッチョになったらカッコいいとは思うけどさ!
無理しなくていいと思うよ!」
「眼鏡もやめようかな...。
そんで、この長い髪も伸ばしていたけど、
切ってしまおうかな、
なんて...」
「??どうしたのさ!?」
歩きながら色々話した。
「一緒に歩いてて、恥ずかしくない?
流石に、インキャと金髪ギャルじゃさぁ...
目立ち過ぎて、しかも、周りに何言われてるか
分かんないよ?」
「ホント、無理しなくていいからね!」
優しいな、、
見た目によらず。
俺はそんな事を考えていた。
とりま、家庭の経済事情鑑みて、
コンタクトにできそうならするし。
あ、あと!
髪の毛くらいは整えよ...
外見、ちょっとはマシにしよ...
俺はそんな事を考えながら、
道を歩いていた。
その時だった。
前方から、母さんが、買い物袋を引っ提げて、
驚き顔で近寄ってきた。めっちゃ、
走ってて。
「な、なになになに!?」
って興奮してた。
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