第6話 睡蓮
信頼している人はいますか
心の内や相談する事で楽になる事もありますよね
そんな友がいるからこそ強くなれますよね
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プレゼントを渡す事に悩んだ事はありますか
渡すって恥ずかしいですよね
渡し方や伝え方って悩みますが楽しいと思います
さぁーもう少し先に睡蓮が咲く季節がやってくる
電話で目を覚ます
カーテンを開けると陽が差し込む。
眩しいほどだ、あくびをしながら電話に出る
「まだ寝てたのかよ。もう着いてんだけど、、、」
「すまん。もうお昼か、、、、今から下に降りるよ。真だけなのか」
「なんか、明らかにがっかりしてるのがイラっとするわ。俺だけだよ」
「そっか、そっか。がっかりはしてねぇよ」
玄関を開け、真を招き入れる。
上がるとすぐ目の前に2階への階段が見える。
白の壁紙に所々に波のような柄が入っている。
階段の横に観葉植物が置かれており、きれいなのだ。
真を2階の自分の部屋に案内した。
「佑丞の家、でかくね。部屋も広いな」
「そうでもねぇーよ。真、飯食った
俺、腹減っててさぁー」
「すまん、俺も飯食ってないからコンビニにでも行くか」
「仕方ねぇーな。俺が飯を作ってやるよ。そのかわり風呂入ってきてもいい」
「全然いいよ。初の佑丞の手料理は楽しみだ。」
佑丞は部屋をあとにし、1階の風呂場に向かった。
風呂場は他の部屋とは雰囲気が違うからこそ佑丞は好きなのだ。
大理石の床にガラス張りで他の部屋より天井も高い。木のような壁ですごく落ち着く。
真が待っている事からシャワーにした
朝のシャワーほど幸せなことはない。
寝汗と疲労がお湯と一緒に流れていく
佑丞は風呂が好きすぎて1日に2回は絶対に入るのだ。
カラスの行水の如く済まし、キッチンへ向かった。
料理を始める前に真を1階に呼んだ。
「つかリビング入っていいの、、、どんだけリビングも広いんだよ。
なんで暖炉がなんであるんだよ。」
「嫌いな食べ物あるか〜。
気にしすぎなんだよ。
そんなに珍しくもねぇーじゃん」
「珍しいすぎだろ、友達でこんな広い家に住んでて暖炉ついてる家なんてみたことねぇーよ。」
「それよりさ、何しに来たんだよ」
「後で話すよ。佑丞の手料理が楽しみすぎて、話す気分でもねぇーし」
佑丞は料理を始めたのだが、真は暖炉が気になるのか、見ている。
頻繁に料理をしているが、どこになおしているのかわからない。
それはキッチンの収納量が多いいのと毎回、収納しているところが違うからだ。
佑丞はフライパン2つと鍋を見つけて、
鍋に水をいれ火にかける。
その間に、じゃがいもや厚切りベーコンにウィンナーをフライパンで炒める。
もう一つのフライパンにバターが溶けだし香りがリビングまで広がる。
そんな時に鍋が沸騰してきた。
フライパンの具材とキャベツにコンソメを沸騰している鍋に入れて野菜スープは完成だ。
暖炉で暖まっていた真が匂いにつられてキッチンにやってくる。
フライパンのバターが完全に溶けた所を見てご飯を投入した。
「めっちゃうまそうな匂いがしてるな。
なに作ってんの」
「だろ。俺ももう腹減って死にそうだ。
バターオムライスと野菜スープだよ」
「こだわりがすげぇーな。朝起きたばっかりで本格的すぎだろ」
「そうでもねぇーよ。本格的に料理するならもっと、こまかい順序でするよ」
といいつつそんな話をしながらバターライスを少し冷ましお皿に形を整える
そのフライパンに、透明な液体を流して、少ししたらとろっとした卵を投入し、手早く卵を包みバターライスの上に置くのだ。それをもう1つ作り卵を切ると、とろっと中の半熟が溶けだした。
その上にトマトソースをかける
リビングの食卓テーブルで食べることにした。
最初に真はバターオムライスを口に運ぶ。
バターの風味に卵が絡み、トマトソースのアクセントも良かった。
食感もふわとろなのだ
次に野菜スープだ。
コンソメと具材達の匂いにブラックペッパーの匂いが混ざり食欲をそそる
よだれが垂れそうだ。
スープを飲むと、コンソメの風味にベーコンやウィンナーにじゃがいもやキャベツが絡んでいる。
またブラックペッパーのアクセントも味をまとめていて最高なのだ。
もう絶妙な関係性だ。
2人は、テーブルをはさみ向かい合って食べた。
会話というほどのものは交わされなかった。
彼らは、会話より目の前の料理を食べたいように、黙々と料理を口に運びながらそれぞれに別の事を考えていた。
あるいは、、、考えていなかった。
2人は完食したあと、佑丞の部屋に戻ることにしたのだ。
部屋に戻ると、真はちょっと聞いてもいいかといい急に話を始めたのだ
それは結香の話だった。
暗く不安そうな顔で、、、
昨日、帰ってきた時結香は元気がなかったようなのだ。
遊んだ事は楽しそうだったのだが、それ以外は教えてはくれなかった。
「なぁ佑丞、俺が入るのは野暮だし、2人の事だからあれなんだけど。結香に何かしたのか、何があったんだよ」
「そうゆうことね。多分それは俺が色々とやらかしたからだと思うよ。」
佑丞は昨日の事を話し出した。でも結香に直結して関係ある話はしなかった。
そんな話を聞いている真は、ため息をついたり、手で顔を押さえているのだ。
「なんも、女心を分かってないんだなぁ
どうせ、服の事も会った時になんもいわなかったんだろ。それにまさかお化け屋敷とか行ったんだろうよ」
「なんでわかんだよ。会った時に誉めてどうするわけ、なんでお化け屋敷ダメなのさ」
「あのさぁ、女の子はさぁ綺麗とか可愛いとか言ってほしいわけ、絶対結香に聞かれたはずだけど、それに俺さぁ暗くなるようだったら家まで送れよって言ったよな。まぁマナーって事もあるけど、あいつはヒビリなんだよ」
「そうゆうものなのか。」
思い当たる節はいろいろと佑丞の中であったのだ。心がうちひしがれている時に真が何冊かの本を鞄からだし佑丞に渡した。
「少しはこれで、分かると思うから
でも、誉めすぎるとキザに見えるからさりげなくだぞ。それとあまり結香を傷つけんなよ。」
「真が優しい。参考にするわ。ありがとよ」
「なぁ、佑丞はさぁ入学式の前から結香の事知ってたのか。勘違いならいいんだけど」
「いや、結香を知ったのはその後だよ。
どうしてだ」
「いや、入学式の時に佑丞を見ててさぁ
なんか嬉しそうだったんだよな。
わかんねぇーけど」
「憶測かよ。覚えてないけど多分ないと思う」
そんな話をしているうちに、夕焼けが部屋を染めていく。
そんな時に、結香からの電話がなった。
出るか迷ったが出ることにした
「佑丞、ごめんね急に。今いい、」
「いいけど、どうしたん」
「やっぱり、いいや大丈夫」
結香は切ろうとしたのだ。
その時に佑丞は焦ってとっさに言ってしまう。
「あっ結香待った。あのさぁ、次の日曜日に睡蓮が綺麗な所があってもう時期には入ってるし有名な場所だから観に行かないか」
「うん」
「2人じゃなくても真、誘って3人でもいいし、真もここいるし」
口を滑らした佑丞は真を見る
真は、手で顔を押さえている。
仕方なくスピーカーをONにしたのだ。
「なんで言うんだよ。本当に佑丞はやらかすんだから」
「真何してるのよ。言ってくれればいいに。私も見てみたかったのに」
「すまんすまん。ちょっと2人で話したかったんだよ。それに飯も最高だったよ」
「へぇー、私より先に真にごちそうしたんだ。へぇ~日曜日、予定入りそう。」
佑丞は結香と先にごちそうすると約束していたのだ。それを真に話すことを忘れていた。
お前なぁ~という顔で呆れていたのだ。
そんななか結香の機嫌を戻そうと佑丞は必死だった。
「仕方なかったんだよ。俺も真も飯食ってなかったし、手料理って程の料理作ってねぇーよ。結香の時に作る料理とは月とスッポンほどの料理しかしてないから」
「ふ~ん。なら私の時は楽しみだなぁ」
真も結香も、我慢の限界なのか笑いだした。
「そんなことで、怒るわけないでしょ。
佑丞、必死すぎだよ。これじゃ私ってメンヘラちゃんになっちゃうじゃん」
「佑丞、可愛すぎかよ。女子だったら彼女にしたいかも」
遊ばれていた事に気づき、寒緋桜のように真っ赤になった。まだ2人は笑っていることから拗ねてしまう。
「あぁーわかった。もう絶対に作んねぇーから。もう知らねぇー。真も帰るんだろ」
「ごめん。佑丞~
ほら日曜、楽しみにしてるし手料理。
だから、拗ねないでさぁなんかお詫びするから私だけでもねぇー」
「いや、なんで結香だけなんだよ。
てか、そんなことで怒んなよ。かっこいい顔が台無しだぞ」
「怒ってねぇーよ。しゃーねぇ結香だけは許すよ。日曜日もあるしさぁ
真はコンビニかぁ、可愛そうに」
そんな冗談で、笑い合いながら真も電話を繋ぎ3人で話しながら、真は帰っていったのだ。
佑丞の来週こそはと、勉強をしながら
いつになることやらと夜は更けていくのだ。
ちなみに勉強とは、まぁ説明しなくても分かりますよね。
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