第5話 のりまき君とビビンバ君

のりまき君たちは2年生になって、図書室の本を借りることができるようになりました。1週間に1冊借りることができます。みんなは自分の名前が書かれた水色の図書カードをもらいました。

先生は「みなさん、決められた日に遅れないように本を返してくださいね。お友達が同じ本を読みたいと言っても、貸してはいけません。一度図書室に返してから、次のお友達は図書室からその本を借りてください。一度も送れないで返せた人は、1週間に2冊借りられる白い図書カートがもらえますよ。でもちゃんと規則を守れない人は図書室の本が借りられなくなりますから注意してください。」と言いました。

のりまき君とビビンバ君は本を読むのが好きで、よく図書室で本を借りています。   天津飯君とレーメン君は本を読むより、コンピューターゲームの方が好きなようです。

数か月がたち、のりまき君とビビンバ君の図書カードは、白いカードになっていました。

のりまき君は「僕はクラスで一番たくさん本を読んでいるし、決められた日にちゃんと本を返しているよ。」そう言いながら、白い図書カードを大切そうにかばんにしまいました。それを見ていたいなりさんやわさびさんは、のりまき君ってえらいなあと思いました。

そんなある日、事件が起きました。みんなが一番借りたがっている「僕らの潜水艦」という本が図書室からなくなってしまいました。のりまき君もバーガー君も借りる順番を待っていました。

のりまき君「いったいどこにいっちゃったんだろう。」

バーガー君「僕、借りるの楽しみにしていたのに。」

のりまき君「最後にあの本借りたのだれだろう。」

のりまき君とバーガー君は図書室の係の先生に聞きました。

先生は「あ、最後に借りたのはビビンバ君だわ。」と言いました。

そこで早速2人はビビンバ君の所へ行き、ビビンバ君に聞きました。

「ビビンバ君、潜水艦の本返してないよ。早く返さないとだめだよ。」

ビビンバ君は言いました。「その本なら、レーメン君が読みたいって言ったから貸してあげたんだ。」

のりまき君「それって規則違反だよ。先生だめだって言ってたじゃないか。」

ビビンバ君「だって、レーメン君がどうしても貸してほしいって言ったから。」

バーガー君とのりまき君とビビンバ君はレーメン君の所へ行きました。

ビビンバ君がレーメン君に「潜水艦の本返して。」と言いました。

レーメン君は「え、そんな本借りてないよ。」と言いました。

レーメン君にそう言われたビビンバ君は泣き出してしまいました。

先生がやってきて言いました。「本を借りたのはビビンバ君ですから、本が図書室に戻って来るまで、白い図書カードは返してくださいね。」

それから1週間がたちましたが、「僕らの潜水艦」という本は図書室に戻ってきていません。いったい誰が持っているのでしょうか。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る