第22話 梅雨のお掃除


衣替えは、お済みですか?


梅雨時期は、蒸し暑くなったり、あるいは急に冷え込んだりと、洋服選びも難しいところではありますが……。

衣替えは、夏服に入れ替えるだけでなく、チェストやクローゼットの奥に眠っている衣類を見直し、風を通すためにも大切です。


暦の上では、6月11日が入梅となっております。実際の梅雨入りは、今年はずいぶん早かったですね。

梅雨の間はジメジメと憂鬱になりがちですが、少しでも快適に、そして衛生的に過ごせるよう、衣類に限らず身の回りを整えておきたいですね。


ベッドなど家具の隙間に埃が溜まっていると、それが湿気を含んでカビの温床になってしまいます。

お風呂場は、タイルの目地や小物の裏、それに天井もご確認ください。静かに潜伏していたカビも、梅雨時期に暴れ出してしまっては厄介ですから、そうなる前にしっかり退治しておきましょう。



いきなり家具を動かして大掛かりな掃除をするのも大変ですから、まずは……そうですね、お化粧品の整理なんて、いかがでしょう?

お化粧品は、貴女の肌に直接触れるもの。特に清潔に気を遣っていただきたいところです。


一つの化粧品を長年使い続けていると、品質が劣化するのはもちろんですが、雑菌が繁殖して不衛生になってしまいます。

そんなもの、お肌に塗り付けたくはないでしょう?


どんなに美しい方でも、残念ながらお肌には菌が潜んでいます。貴女だって例外ではありません。

これは「常在菌」と呼ばれ、お肌にとって必要な存在です。

しかし肌トラブルなどで常在菌が弱まると、バランスが崩れて悪い菌も増えます。


「毎日ではないけれど、たまに使っている」というようなものは、なかなか捨て時が難しいですが……買ってから結構経つのなら、思い切って捨てるか買い替えてしまいましょう。


パフは汚れていませんか? お肌に直接触れて使うものですので、とりわけ雑菌が繁殖しやすい場所です。定期的に交換するか、洗いましょう。

専用のパフクリーナーもありますが、お持ちでなければ普段お使いのクレンジングや石鹼でも大丈夫です。


ついでに、ヘアブラシのお掃除もしておきましょうか。

毎日貴女の髪についた埃や頭皮の汚れなどを絡めとってくれて、そのぶんブラシのほうには汚れが溜まっていっています。

汚れたヘアブラシでは、どんなに丁寧にブラッシングをしても本当の輝きを取り戻せませんよ。


材質を確認して、洗えるものなら水洗いしましょう。髪と同じく、皮脂や整髪料の汚れはシャンプーとぬるま湯で洗ってあげるとよく落ちます。

水に弱い材質なら、綿棒などで優しく汚れを拭ってあげてください。



まだ余裕があるようでしたら、他にも身の回りの物を整えていきましょう。

かばんくつは、汚れていませんか?

普段お使いのものだけでなく、奥にしまい込まれているものもご確認ください。


特に合皮や革製品は、風通しの悪いところにずっと置いておくと傷みやすく、カビも生えてしまいますよ。

梅雨の間に大繁殖させてしまわないよう、お手入れしておきましょう。

クローゼットなどは詰め込みすぎないようにするのもカビ対策になります。


この際ですから、鞄の「中身」も見直して。

入れっぱなしのハンカチはありませんか?

細かな屑が鞄の底に溜まっていませんか?

外から見えないからと思って油断していると、うっかり見えていることもありますからご用心を。


いえ、中を覗き込まれるということではありません。

直接は見えなくても、表に現れてくるものです。


人間だって、そうでしょう?




  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る