第10話 いつやめるの?(2)


日々の取り組みで、貴女の目を守ってあげることはとても大切です。

そして、できることなら定期的に「プライベートでスマートフォン・パソコン・テレビを見ない日」を作ってください。

これはかなりの精神力を要すると思いますが、大丈夫、貴女ならできるはずです。


これらの機器は、目を酷使するばかりでなく、大量の情報を貴女の脳に送りつけてきます。

例えば読書なら、自分のペースで読み進められますが、テレビの場合は貴女の処理速度に関係なく情報が流れてきます。

インターネットでも、情報をちゃんと自分の中で咀嚼そしゃくして処理しきらないうちに、次の波に飛び移ってしまっていませんか? 動画を見て、終わったらすぐ次、なんてなっていませんか?


処理しきれないまま、情報の洪水に押し流されていると、自分で考察し判断する余地がなくなっていきます。

なんとなく頭の中に入ってきて処理しきれないままの情報は、頭の片隅によどんで、貴女の思考を圧迫します。宿便と同じです。


だから、脳のデトックスのために、プチ断食で情報の摂取量を控える日を設けるのです。瞑想などで代謝を促してあげるのも良いですね。


ボーっとしたり、考え事をする時間も大切です。時間が空いたらすぐにスマートフォンを触ったり、手持無沙汰だからテレビをつけてみたりと、いつも考えることから逃げてばかりいると、しっぺ返しに会いますよ。


悩みすぎるのは良くないですが、悩むことも大切です。

いつも非現実世界やエンターテイメントに逃げ込んで、自分自身と向き合うことを避けてばかりいると、貴女の心は置いてけぼり。

それが、夜寝る前などの周囲が静かになったとき、助けを求めてはいませんか?


現状への不満や未来への不安は、目を背けることはできても逃げ続けることはできません。

向き合うことは辛いですよね。逃げたくなる時もあります。

それでも、たまにで良いですから、ご自身の心に耳を傾ける時間をとってあげてくださいませんか。



とはいえ、友人からのメッセージを無視するのは良くないですし、もしかしたら緊急の要件があるかもしれません。

「使わない日」でも1日2回程度メールやメッセージのチェックをして、それ以外は時計やアラーム機能程度の使用にとどめておくのが良いでしょう。


親しい友人になら「定期的にスマホ断ちをしているから、返信できない日もある」と伝えておけば、メッセージの返信も緊急性がなければ翌日で大丈夫でしょう。それを理解してくれる友人は素敵ですね。

そんなご友人を持っている貴女自身も、素敵ですよ。



「休肝日」があるように、目や脳も、働きすぎでは疲れてしまいます。

全く使わないのは無理ですが、時々は仕事量を減らして休ませてあげてください。

そうして、その澄んだ瞳とクリアな脳を、いつまでも保ってくださいね。


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