第41話 突然の乱入者は?

「イリア、マリエール。未だ踊りますか?」

「未だ踊れるけれど……。マリエールどうする?」

「ん~なら、あと一曲で、終わりにしょうかしら。ねぇルベルト?」

「そうだね……。マリエール、私はそう願いたいよ。ハハハ」

「なんだルベルト、体力がないね?」

「私が、君の様に体力があるわけないだろ?マクシミリアン」

「はぁ、君は体力がないね?ハハハ」

「煩いですよ。私は君とは違いますからね」


 あら?ルベルト様は体力が無いのかしら?

 それなら……。


「フフフ。それでしたら、皆様で少しご休憩されては如何かしら。私は少しだけ、肩慣らしをさせて貰いますわ。待ってる間に曲を弾いてますわね」


 クスリと笑って曲を弾く。

 思い付いた曲を適当に弾き、指が勝手に動いて気持ちも良いわ。

 夢中になって覚えていた曲を弾いてると、ホールの扉が開いて誰かが声を掛け来たわ!私の邪魔をするとのは誰かしら。


「失礼……聴いた事が無い音がしていたのでね。音を辿ってここまで来たのだが。皆は、ここに集まって何をしてるのだい?」


 突然の乱入者……とでもいうのかしら?

 折角気持ち良くピアノを弾いていたのに……。

 と、弾いていたピアノから手を離す。


「これは、ご機嫌麗しく存じますわ。ジーク殿下、こんな場所まで如何しましたか?」

「嫌、綺麗な曲がきこえたのでね。しかし……パトリシア嬢それは?」


 ジーク殿下がピアノに向かって指をさす。


「これは、ピアノと言う物ですわ」

「ピアノ……ですか?聞いたことがないてすね?」


 ま、まぁ、そうよね?

 私が居た世界の楽器のコピーだものこれは。


「そ、そうですわね……これは私の物です。なので、他の貴族の皆様には見せてませんのよ?」

「そうなのかい?なら、少し曲を聞かせて貰っても良いかい?」

「ええ、でしたら、今から一曲弾きますわね?さぁイリア、マリエール。後一曲でダンスは終わりにしましょう?踊り終わったら一度お部屋にお戻りになるのでしょ」

「え!ええ、そうね?貴方そうしましょうか?」

「ああ、そうだね?でしたらパトリシア様、もう一曲お願いします」

「ええ、喜んで」


 それだけ答えると、私はまたピアノを弾き始める。

 曲は……塔の……………。これも私が好きな曲です。


 ……………そして曲が終わる……。


「ふぅ~パトリシア、ありがとう。良い運動になったわ。また、機会があったらお願いしたいわ」

「フフフ良いわよ?都合が合えばまたね。グレン私はここで少し、殿下とお話しをしてから、サロンにま行くわね?」

「畏まりました」


 グレンが、イリアとマリエール達を案内してホールから出て行った。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る