第19話 面倒ですわ!

 歓迎パーティーが終わった翌日の朝。


 パトリシアは、自分の屋敷のベッドで寝ていると、ルクス達に起こされる。


《おなか、すいたよぉ~主ぃ~!》

《起きて!すいた!》


 パトリシアの顔をこれでもか!と言うくらいに6匹に舐められ起こされる。


「う、ううう、や、やめてぇ~起きるから」


 すると、エルサが部屋に入ってくる。


「あらあら、ルトちゃん達が……お嬢様!おはようございます。朝ですわ?」

「ん~分かってるぅ~わぁ~!痛ぃからぁ~!カイ君!きみぃ~、いたぃ……。ルトくすぐるのやめてぇ~。エルサ…少しだけ待っててぇ頂戴ぃ~。エルサ………起きる!」


 チビ達を身体に乗せたまま起き上がる!


「クスクス、お嬢様?おはようございます。今朝も良いお天気ですわ」

「ああ、そう。ルクス達少しだけだけ待っててねぇ~」


 そして、ルクス達に急かされて自分の屋敷で食事を取り。それが終わると庭で、ルクス達を運動がてらあそばせて。なんだかんだ昼過ぎになる。


「グレン、エルサ」

「「なんでしようか?」ございますか?」

「エルサはこのままチビッ子達を、見てて頂戴な。グレンは私と城へ行くわよ!付いてきて」

「「畏まりました」」


(ルト達このまま遊んでてね?エルサが居るから安心して遊んでいいわよ。ご飯も、エルサに貰ってちょうだい)

《《ええ!また主いないの?》ご主人……》

(ごめんなさいね?遊んでて?)

《わかった。メイドさんと遊んでるよ》

(フフ、お願いね?)


「さぁ、グレン行くわよ?」

「はい、ですがお召し替えをしませんと……?」

「あ、そうだったわ。なら、お着替えしてくるわね?その間ルト達をお願い。エルサ手伝って?」

「フフフ。畏まりました」


 そして、着替えが終わり城の自室にグレンと戻る。


「さて、グレン。お父様が多分執務室で、朝から仕事をしてると思うのよ?顔を出しに行かないとね?」

「承知しました」


 グレンを連れて、執務室に行き扉をノックして中に入る了承を得ると部屋に入る。

 お父様達に挨拶をと、部屋を見ると見慣れない……。

 あぁ、叔父様にルドルフ様が要らしたのね……忘れていたわ。


「ごきげんよう、お父様。それから叔父様にルドルフ様。お仕事は進んでまして?」

「パトリシア……か、まぁ進んではいるな?」

「ごきげんよう。パトリシア様。昨日はありがとうございました。本日から、陛下のお仕事を補佐させていただきます。宜しくお願いします」

「宜しくお願いしますわ。お父様を宜しくお願いしますわね?」

「ええ、お任せを!」

「パトリシア。お前、私は子供ではないぞ!」

「あら、お父様。単に御挨拶ですわよ?ねぇ、ルドルフ宰相様」

「え、ええ。そうですね、挨拶ですよ?陛下」

「まったく、まぁ良い。今な、先触れをお客人の皆に出して終わった所だよ」

「そうですのね?私もイリア達とお話しがあるのですが。例の王子様には、いつお会いになりますの?」

「明日の午後一番だな。先程、先触れを出して返事が返って来たぞ」

「その時間で良いそうだ」

「そうでしたか……。では明日は私も同席ですわね」

「そうだ、全く……。ライアンから聞いてるから、あまり驚きはしないがね」

「後のお客様達も?日程は伝えたのですか?」

「ああ、そうだ。明日からは忙しくなる。といっても、そんなに拗れる話しではないとは思うがね。……お前の事意外はね?」

「………そうでしたわね……はぁ」

「パトリシア、嫌ならちゃんと断って良いからな!」

「ええ、そうさせて貰いますわ。ですが、面倒ですわ」

「大丈夫だよ、お前を外に出すつもりはないぞ?パトリシアの願いは、知ってるしな。お前はこの土地で、ゆっくりしてしたいのだろ?」

「ええ、出来ればそうしたいわ。結婚してもこの土地からは、出たくは無いもの」

「分かっている。余り気に病むなよ?」

「ええ、お父様達お願いしますわね?」

「任せなさい!」

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