第17話 誤解ですか……?

 伯父が私の婚約破棄は、私が一方的に王子にしたと誤解していたようです。

 それは何処から得た情報ですの?


「そ、それは誠か?パトリシア」

「誰に聞いてますの?伯父様……私怒って良いですか?」

「す、すまぬ。知らなかったとはいえ……飛んだ勘違いを……」

「リアさん……いや、パトリシアさん」

「何かしら?クロノスさん」

「今の話しは誠かい?」

「嘘を言ってどうしますの?私に何の利益があるのかしら?貴方方と私は初対面……。それに、従兄弟兄妹に貴方方が、居るのも知らなかったわ。貴女方違うのかも知れないけれど?私に貴方に嘘を言っても、なんの利益ももたらさない事ぐらい、分かると思いますわよ?」 


 馬鹿でもわかるわよ!全く一家揃って失礼なんだから!


「そ、そんなことはないだろう?幼い頃に一、二回会ってる筈だ!(実際この女とは、会ったことは無いのだが)」


 と、ライアンが言いますが……知りませんわよ?


「ライアン……それはいつの頃だ?それに、シアを領地から出したのは、4才を過ぎてからだが?」

「そ、それは。アレク従兄様の勘違いでは?そうですよね?父上!た、確か私が、4才か5才の頃だと。クロノス兄上は覚えてるよな?(ちっ!が誤魔化せないか…)」

「ああ、私は6才ぐらいの頃だったからね、少しは覚えてる。この領地に遊びに来た時に、一緒に遊んだ覚えがある(何を!そんな出任せを言って、俺に尻拭いさせるんだ!)」

「それはないな?二人とも嘘はいかん!私はパトリシアを、領地からは出してはないぞ?」


 お父様ナイスです!この人達は嘘を言ってるもの。


「そ、そうでしたか?それならあれは…」

「お前達、あれは私の友人の娘だよ。確か…そう!スバルス伯爵のご令嬢だよ、彼処のご兄妹も三人居るのだ!そう勘違いだ。あの親子も、何度か屋敷に来ていたからな」

「そう……ですか……?」

「(啖呵をきった手前、どうしょうかと思ったが。父上助け船を、ありがとうございます)それは申し訳ありませんでした。まったくの私達の勘違いでしたね(ちっ!難癖付けてやろうと思ったのに!案外まともじゃないか!何が病んでるだ!父上め!)」


 と、謝罪をするライアンさん…信じられないわ!目が笑ってないもの。


 でも良かったわ勘違いで!私幼い頃二人と、会ってるのかと思っちゃったわよ!

 謝り方も誠意が無いけど…。

 それに…さっきのあの態度はないわよね?


「私達は兄弟は、色々勘違いをしていたようだ。どうか水に流して欲しい」


 と、クロノスさんが謝るのですかぁ。

 仕方ないわ、ここでごねても話が進まないわね?

 そちらが、非を認めるなら此方はこれ以上何も言わない方が良いのかしら。

 なんだか、むりくり納得させられた感が……。


「…分かりました。もう二度と、私に不快な思いをさせないで頂けるのでしたら。今までの事は水に流して、本題に入りたいと思いますわ!」

「だが……先ほどのパトリシアに対しての態度は忘れないからな!次は容赦しないぞ!」

「も、申し訳ないな?ヴァンス!息子達は本当に勘違いをしていたのだよ。許してやってはくれないか?(くそ!なんで私が……謝らなければ為らんのだ!)」

「お兄様……もう良いですわ!どうやら、従兄弟様達は【勘違い】をなされてたのですから?」


 私は、そろそろお開きにしたいのよ。

 話しを振っておいて、なんですが……。


「た、助かるよ。リア」


 急に馴れ馴れしいのね?ま、放って置きましょうか?


 そして、本題の御客様達の話ですわ。


 先ずは、誰からのお話しかしら?

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