第15話 楽しい時間

 皆様と、自慢の料理をゆっくり頂きたいわね?

 立食よりも、落ち着いて座った方が良いのかしら。


「皆様、あちらに椅子が用意してありますのよ?彼方に座り、ゆっくりお話し致しませんか」

「それは、助かりますね?実は着いて早々のパーティーでしたから。少し体が鈍って居りまして、足が少しだけ……」

「まぁ、ルベルト!貴方は、普段から少し運動不足なのよ!もう恥ずかしいわ。パトリシアごめんなさい」

「フフフ。大丈夫よ?私も旅の間は、体が鈍って居たもの。それに、私も座わってゆっくりしたいと、思いましたのよ?是非彼方へどうぞ」


 これでゆっくりと話が出きるわね。


「マリエールに、イリア?」

「「なんですの?パトリシア」」

「今回はどうしてこちらへ?新婚旅行なら、ご自分達の領地にも、素敵な場所があるでしょ?」


 確か、マリエールの領地もイリアの領地も、素敵な場所があると聞いてるし。ご主人様達の領地も、良い場所はあるのでは無いのかしら?


「まあ、そうなのですがね?今回はイリア達が、パトリシア様とお会いしたいと言いましてね。それで、こちらへ出向いた感じになりました」

「そうなのよ!それにほら、貴女の領地は独立するのでしょ?」

「ええ、まだ宣言はして居りませんが。そうなりますわ。お父様がその…責任者に、なるかと思いますわ」

「パトリシア様も控えめですね?お父上のアデス殿が、公王様に成るのでしょ?そう聞きましたよ」

「フフフ。その話しは、また後日の話しですわ。マクシミリアン様。それにしても、無事にこちらへ着かれて良かったわ。私は何も聞いていなかったので、驚いたけれど……」

「パトリシアを、ビックリさせようと思って。フフフ」 

「マリエール違うでしょ?パトリシアごめんなさいね?ちょっと違うのよ。それは……、後で話すわ」

「ええ、それなら後でお城の中庭でゆっくりしましょう?」

「まぁ、それは良いわね?」

「ええ、お庭も綺麗なのよ?」


 そんな話を色々として、5人で話しをしていると。


「ご歓談中に失礼致します。お嬢様」

「あら、グレンなにかしら?」

「今宵は、そろそろお開きに致しませんか?」

「あ、あら?私達はそんなに話してた?」

「ええ、それはもうお楽しそうに、お話が弾んで居りました。お声掛けするのにも、我々使用人達が戸惑うくらいに」

「あ、あらそれはご免なさいね?でも、久しぶりだったから楽しくて」

「これはすまなかった。話が弾んで居たのでね?なら、我々は部屋に戻ろうか?マリエール?」

「ええ、分かったわ」

「こちらも暇しょうか?イリア」

「ええ、貴方。パトリシアまた時間を作ってね?色々話しがあるよの?」 

「ええ。近い内に話しを聞きたいわ」


 話し込んでいたけれど、随分会場から人が少なく成っていた。


「では、また後日に?パトリシア様」

「ごきげんよう、パトリシア。またね?」

「ええ、マリエール、イリア」


 イリア達が会場から執事達に案内をされて会場から出ていくと、会場からご招待していた方達が一人も居なくなり、残ったのはお父様にお母様。それと私達兄妹に、叔父様と伯父夫婦に従兄弟二人達が会場に残った。



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