第14話 親友と再開 2

 イリアの旦那様の、マクシミリアン様の挨拶に続いてマリエール夫妻もお父様達に挨拶をします。


「ご機嫌麗しく存じますわ、ベルガモット様。私は、マリエール・ノアリバーンと申します」

「お初にお目に掛かります。私はルベルト・ノアリバーンと申します。お見知りおきを」

「よく来られました。ユンデス公のご令嬢も、カルバイラ公のご令嬢も、ご結婚なさっていたのかい?これは目出度い。ここへは新婚旅行がてら、こられたのですかな?お二方の領地からでは、少し遠い様だが?」

「ええ、少し苦労しましたが、主人と初めての旅でしたから。楽しくはありましたわ。ねえイリア?」

「ええ、私達も楽しく旅行が出来てましてよ」

「ハハハ。それは良かった。パトリシアが貴女方と話したいらしく、先程から落ち着かない様だ。私との話しは、そろそろ切り上げるとしましょうかな」

「もう、お父様!意地悪しないで下さいませ!」 

「ハハ。お客様達とは一通り御挨拶は終わったからな。ここからは、無礼講で構わんよ。私達とパウロウ公や、カルバイラ公。是非あちらで食事でもしながら、我がベルガモットと親睦を深めませんかな。あちらに旨そうな、料理が用意されてますぞ?なぁ、ハンス」

「それがいいですな?兄上!それにお二人を、私にも御紹介してください。お二方あちらで、旨い物を食べながら是非、御挨拶をさせて頂けませんか?」

「おお、それは良いですね?是非良い話をさせてください」

「ええ、是非とも!」


 あら私達を残して、お父様と叔父様が、行ってしまったわ………。

 残されたのは私達兄妹にクロノス君に、ライアン君。それと伯父様一家ですわ。


 ですが私は、イリアご夫妻にマリエールご夫妻と話がしたいわね。


「パトリシア」 

「はい?お兄様なんですの?」

「御客様のお相手をお願いできるか?私はアレクとクロノス達とあちらで、食事でもしてるよ」

「分かりましたわ。お兄様ありがとうございます」

 伯父達をまるっきり無視して、話を進めて私達は別々に行動です。


 私は、お兄様達を見送りイリア達に微笑み話しかける。


「イリア、マリエール!お久しぶりね?それと、ご結婚おめでとう。いつお式を挙げたの?」

「フフフ。お久しぶりね?パトリシア」

「ええ、本当に。久しぶりね?まったく貴女が手紙だけ残して、領地に引っ込んで行った時には驚いたわよ?」 

「そうよ?水臭いわよねぇ~。でも、あの時に届いたお菓子。あれ美味しかったから、許したけど。フフフ」

「そ、それはよかったわ。マリエール。イリアは?気に入ってくれたかしら?」

「まぁ、そうねぇ……甘くて美味しかったわよ?」


 相変わらず、お二人はマイペースですわね?

 良かったわ、二人とも変わってなくて。

 あ!殿方にも、御挨拶ですわね?


「マクシミリアン様に、ルベルト様。お二方ともこの度は、ご結婚おめでとうございます。お祝いも出来ず、遅くなり申し訳ありません」

「いえ文を送るにも、時間が掛かりますからね?王都に居れば別ですが。どうか、お気になさらずに。それにしても、ここに並ぶ料理は豪華ですね?」


 見たこと無いものが多くて迷いますねと感心してるわ。

 フフフ、それは驚くわよね?

 そのお料理全て、我が家の自慢…この世界にはない料理ですもの。


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