第7話 覚えられない!

 私が、従兄弟妹達は癖があると言ったら、グレンがなにか思い付いた様です。


「そうですか?それでしたら……お嬢様」

「なにかしら?」

「あ、やはりいいです。私は一使用人ですから……(出すぎたことは、言ってはいけませんね)」


 あら?グレン……出すぎたことは言えません!て、顔をしてるのよね?フフフ。

 私も少しだけ成長したかしら?グレンの言いたいことが分かるなんて……。

 ほんと、長い付き合いになっちゃってるわ?

 でも……何でこの人……あれ?独身だったかしら?あれ!既婚者だった?

 おっと考えが逸れましたわね。


「なら私が、言いましょうか?グレン」

「な、なにをですか?(顔をに出てましたか?)」

「グレンが思ったのは……そうねぇ~。私の部屋に繋がる廊下から、私の部屋に入室出来る者を限定して結界を張る。もしくは、別棟を目立たない場所に建てて、私はそこへ移動。そして結界を張って、この部屋に移動の転移門を設置して、行き来はこの部屋からしか出来ない。かしら?」

「ま、まさか、そんなことは考えてませんよ?私が思ったのは、この部屋の出入り口に結界を?ぐらいです!」

「あら?そうなの……残念ねぇ~フフフ。でも離れって良いわね?少し考えましょうか?」

「お嬢様………それは、やり過ぎでは?」

「そうかしら。でも、なんだか嫌な予感がするのよ?先に結界だけは張りたいわ!ぐらいにね?特定の人しか出入り出来ない結界と、認識阻害を張りたいわ。私の部屋に入る廊下の出入り口にね」

「………ご当主様やヴァンス様、アレク様には、御相談された方が宜しいのでは?」

「父様は、今忙しいと思うわよ?伯父様一家の対応もあるし、あと11日もすれば今度は、会議の為の貴族が到着されるのよね?」

「ええ、そうです。そう、伺ってます」

「そうよね?でも……(あの国境の門に城の門も伯父達はスルーしてきたのよね?)なんか結界を通れる様に、細工してるのかしらね?あ!城の門は仕方ないとしても、国境の門は……泳がせてるのだったわね…」


 不味いです!早々になんとかしないと…。

 と、ぼそりと呟いた。


「でしたら……アレク様と誰かを護衛にして」

「護衛……ですの?アレクお兄様を?なんて贅沢なのかしら」

「ですが、心配です!」

「フフフ、大丈夫よ?私にはグレンが居るもの」

「頼りにして頂けるのは有難いてすが。それでも、私といつも一緒に行動するという事も、難しい時がありますが?」

「そう言えばそうよね?今日もそうだったわ。ならもう一人、誰かグレンのサポートに付ける?」


 それなら、お父様に言っても反対されないわよね?騎士にされると仰々しいもの。


「それは有難いですが…良いのですか?」

「良いわよ?別に、私の執事が増えても困らないわ。だけど私には、秘密が多いからグレンの様な方じゃないと、無理よ居るのかしら?そんな方が」

「一人目ぼしいのが、居るんですが」

「そう?私は会ったことあるの?」

「有りますよ」

「そ、そう?」

「全くお嬢様は興味が無いと、人だろうがなんだろうが、関係なく無視するのですから…」


 それは仕方ないわよ?興味がないと触覚が振れないんだもの。


「仕方ないでしょ?顔をと名前が、今一覚えられないのよ何故か!」

「まあ、分かって居りますが……。では、その者を私の下に、付けますが宜しいてすね?」

「ええ、お父様には話して置くわ」

「宜しくお願いします。では、早速連れて参りますお待ちください」

「え!いまから?」

「ええ、善は急げといいますから」


 その言葉を何処で覚えた?


「わ、分かったわなら、どうぞ連れてきてくださいな?」

「では、少々お待ちください」


 誰を連れてくるのかしら?

 有る意味楽しみだわね?


 あ!チビッ子達は出したままで大丈夫かしら?




  

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