第3話 静かな晩餐。

 そして、伯父様達とこれから先の話しと確認と私達が王都を出た経緯の話しやら、何やらと難しい話をして話が纏まりました。

 それから例の土地に屋敷を建てませんかと、伺ったらひとつ返事でお買いに成るとの、事でしたので。土地についての説明をして、納得して貰い。土地を安くお譲りすることが決まりました。

 要は伐採して整地して、一から自力で屋敷を作ってね?

 ですわね?


 そして、その日の晩餐の時に伯父様一家と、叔父一家…(ややこしい)顔合わせと、自己紹介をして貰って分かったのですが。

 伯父様と伯母様の間に4人のお子様が居ました。1人づつ御紹介して貰ったのですがこれがまたなんとも、癖のおありになる方達でした。

 その方達が。

 長男のクロノス様22才。

 次男のライアン様19才。

 三男で双子の兄ルシス様16才。

 長女で双子の妹シリア様16才。

 だそうですわ。


 男女の双子ですか…。この子達が問題児ですか。

 でも学園はどうしたのかしら?もしかして単位を取って早々に卒業式したのかしらね?

 それは優秀ですこと……。


 お食事を全員で進めて行きます。珍しい食べ物をお出ししてる筈なのですが…何とも静かで…場が盛り上がりません!


 それに伯父様達の、子供様達からの目線が、私に集まるのがウザイ!

 でもって叔父様達一家は、マイペースですわね。マクレイン達が、騒ぎ出さないように叔母座が気を使ってるけれど…。

 叔父様は…なぜかニコニコ顔に貼り付いてますわね……怪しいですわ。

 おっと、話が逸れました。


 私ですが……到着初日の、初めてに近い方達と顔を合わせての話など、到底盛り上る筈もありません。

 ですので、今回は楽しい晩餐にはどうやら為らないようですわね?


「(シア?)」


 と、アレクお兄様が小声で私に話し掛けてきます。


「(なんですの、お兄様?)」

「(ちび達は?大丈夫なのかい?)」

「(いえ、大丈夫じゃないですわ。晩餐が終わったら、速攻でお部屋に戻りますわ。お兄様フォロー頼めますか?……)」

「(フォローだろ?任せろ!終わったら急げよ?)」

「(お兄様ありがとう。後でお礼はしますわね?)」

「(おう!期待してるぞ?)」


 こそこそと、お兄様と二人で話してるとクロノス様?が私達に声を掛け出来ました。


「コホン、その……アレク兄上とパトリシアさん?なにをこそこそと話してる?」


 え、偉そうね?一応お兄様の方が目上なのに?


「嫌、何でもないよ?クロノス、君こそ何かな?」

「食事中にこそこそと話してるのが、気になっただけだが?」

「そうか、それは…すまなかったね?」

「……い、いや別に……」


 何が聞きたかったの………話が続かないわね?


 そして、黙々と食事をして食事が終わりました。

 お父様の合図で皆さんが、サロンに移動します。私はそのタイミングでヴァンスお兄様と、アレクお兄様に断りをいれて厨房に向かいます。


「料理長!居ますかぁ~!」

「おゃ?パトリシア様ですか?料理長なら今はちょっと……」

「忙しいのね?なら……貴方で構わないわ?」


 どさりとお肉を出して、目の前の料理人にお願いをします。


「悪いのだけれど……これ焼いてくれないかしら?あ!ルクス達のご飯だから味は着けなくて良いから」

「は、はい!それなら別に出来てます。少し待ってて下さいね?…………これになります」


 ドンと食べ物の山が出てきたわ。

 ………料理長!さすがですわねフフフ。


「なに笑ってるの?お姉さん?」

「ひ!だ、誰………」


 声に驚いて変な声が出てしまったわ。


「誰なんて、酷ぉ~い!忘れてるの?覚えてくれてないの?頭悪いの?」


 頭悪い?えっ誰が?……あぁ私?えっ?


「あ……ええっと伯父様の所の、双子さんの……」

「酷い!ルシスだよ?お姉さん。で!何でここにいるの?」

「ええっとルシス君?何でとは、私が聞きたいのですが?」

「えっ、だって慌ててお姉さんが走って行っちゃったからさ?なにするんだろうと思って?」


 それを説明しないと為らないの?

 えっ?私が?

 えっ?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る