第24話 警備騎士団

 メルス隊長からリストを預かりました。

 先に此方から処理してしまいましょうか?


「隊長?」

「なんでしょうか」

「此方に、配属されて何年に為りますの?」


 預かったリストを開いて、年度別に為ってるリストを確認しながら隊長に話し掛ける。


「は、私は今年で丁度……15年ですか。…そう考えると長いですな。ハハハ」


 ハハハと笑うけど……。

 名簿の名前の半分が、赤くなるのは何故かしらね?

 これでは町も荒れるわね?

 まあ、私が産れる前の名簿ですから仕方ないわね。

 リストに載る老人達はもう引退なされてる筈ですから、私達は手を出せませんし。

 でも騎士の寿命って案外短いのね。


「そう言えば、お兄様?」


 リストを更に捲りながらお兄様に質問です。


「なんだ?」

「結界を張り出したのは、いつからかしら?」

「……なにいってる?お前が三才の頃だよ」

「そ、そうでしたのね?」


 はぁ~また三才の頃の私が、なにかをしたのですわね。

 困った私ですわね?


「分かりました、有り難う御座います」


 と言うことは、15年前ですか残念赤は多いですね。

 全く結界が機能してないわ!

 なら、私が戻って来てからの名簿は………あらぁ~。


 居たわね残念ですね……。


 ここに務める騎士達は全部で100人。

 門番に、町の警護をする者に牢番と料理人に下働き。

 それぞれ部署毎に班に為ってるのね。


門番は5人体制で6班。

町の警護は10人体制で6班。

牢番が5人。

料理番に2人に下働きに1人。


後は隊長に副隊長の、2人で100人ですか。


 多くは無いのかしらね…。

 町の警護はもっと多くても良い気がしますわね。


 で、問題の騎士さんが三人いました。

 すべて門番ですわね。


 ふぅ……少なくて良かったわ。


 ですが、何処かの国の間者が一人。

 これは厄介、国が絡みますわね?

 間者ですか……えっと……あ!警戒!マップ確認。

 部屋の外で部屋を探る者赤表示!

 すると……いた!赤一つね……。

 堂々とドアの外に居るわね、ここの方達呑気なのね少しお灸かしら?

 お父様にお話をしましょう。


赤点鑑定………。

ルヤス国出身 国王直属の部下。

影部隊所属。

ニベルド。

年齢25才。


三年前ベルガモット領地の騎士に入団。

希望して門番になる。


 三年も前からこの領地を探ってたの?

 なら、領地に何人か居るわね…これはお父様にお土産案件かしらね?

 全く酷過ぎます。人選がずさんてすわね?

 ってかルヤス国って……あぁ、あのここから三国離れた山に囲まれた国でしたかしら?

 大国ではありますが、国交は無いわよね。

 確か…?

 その他の二人は小遣い稼ぎ程度かしらね。

 袖の下ね……騎士のお給料安いのかしら?

 さて、どうしましょうか。


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