第21話 母上、これは……?

 伯父様達が領地に来るのが、決まってる事に驚く私達兄弟ですが……。

 お父様達にちゃんと話しを聞かないとですわね?


「そ、それでしたら、ルベルス伯父上は一家全員で来られると?」

「そうよ?」


 と、仰いますが……そのご家族様達は…何    名様ですの?

 私達の兄妹はまったく知らないわよ?


「あの、母上。伯父上達のお住まいは?」

「…………あ、あら、どうしましょう?それもガウルと相談したかったのよ?」

「相談と、言われてもな?マリーン。私は義兄上には相談役として、一時此方に呼ぶつもりだったのだがなぁ?」

「え?それは聞いてなかったわね?そんなお話しをしたかしら?」

「ああ、したぞ?覚えてないのか?」

「…でも私は、義兄様にガウルの力に慣れないかしら?と御相談しただけよ?そうしたら何故か、一家で此方に来ると言い出されしまったのよね…。ほらここに書いてあるでしょ?」


 伯父様から届いた文を、デスクの上に広げて見せてくれたわ。

 文を見せて貰ったけど、これは伯父様の勘違いが満載な内用で……。


「これは母上……体の良い押し掛けでは?」

「やあね!ヴァンス、義兄様に限ってそれはないわよ?お姉様も居るもの」


 そうかしら……なにかまた、トラブルに為りそうなな予感が…。

 でも疑っても仕方ないわ!

 来るものは来るのてしょうし?

 実際人は動いてるのですもの。


「でしたらお母様?伯父様達は、しばらくお城に滞在して貰って。私が貰う予定の土地の半分をお譲り?…いえ、お売りしたらどうですの?」

「あら、そんな話しが有ったの?」 

「ええ先程、その話しもしていたのですよ?母上」

「まぁ、そうなの?なら、その土地は余ってるの?」

「ああそうだ。パトリシアが要らんと言うからな。余っては居るが……」

「が?なにかしら」

「土地の半分を動物達の保護区にしたいのですわ。お母様」

「まあ、保護区ですか?」

「ええ、危険な魔物は、私達が狩りをしてその他の安全な動物達は、保護区でと考えてますわ」

「……そうなの?だけど……」

「あら、お母様何か不味い事でもあるのですか?」

「少し問題の有る子達がいるのよ。問題というか……やんちゃなのかしらね?」

「そうですか……でしたら、保護区は完全に私以外が入れない様に、してしまいますわ」


 うん!それが良いわ!その方がトラブルは無さそうだしね?


「シア!またお前は!」

「まあまあ、アレク。パトリシアは言い出したら…」

「叔父様?言い出したら、なんですか?もう!」

「フフフ何でもないよ?だがそれが一番いいのかな?義姉上?」

「そうねぇ…………」


 お母様が頬に手を当てて、どうするのか思案中ってところですかしら?


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