第19話 家族会議

 クレオ達が、お母様を呼びに行きお母様達を連れて戻って来たので、本題の話しを始めないとですわね……。


 それにしても、この会議はいつまで続くのかしら…脱線が多いのよね?

 家(うち)の家族の話し合いって。


「おお、マリーン来たか、ここに座って、お茶でも?グレン悪いが」

「畏まりました、奥様少々お待ちくださいませ。ハンス様、グレース様のお茶は如何致しますか?ポール殿に……」

「い、嫌。グレン悪いがグレースにも頼めるかな?」

「そうですか?では、グレース様も少しお待ちを」

「「…?」」

「えっ、ええ?貴方なに、どうかしまして?」

「い、いや、なんでもないぞ?うん。なぁパトリシア」


 なんで、そこで私に話を振るのかしらお父様?


「そうですわ、お母様。お父様や叔父様、お兄様達が各々の執事の自慢をしてただけですわ」

「執事の自慢ですの?」

「ええ、誰のお茶が一番美味しいか?という下らない自慢話ですわ」

「シア!それは……」

「パトリシア、恥ずかしいから声に出すな!」

「フフフ」

「フフフ。お姉様…私達はそんな下らない場に、呼ばれて仕舞った様ですわね?はぁ~」

「良いじゃないの?グレース。中の良い一家よね?フフフ」

「お母様……笑ってますが…。私達は違う話をしてまして、お母様達を待ってる間の息抜きですわ。お父様達を、笑わないであげて下さいませ?まぁ、下らない自慢話しでしたから。話す内容は聞くに耐えられなくて、お母様達が居らしてくれて助かりましたが?」


「パ、パトリシアそれを言ったら身も蓋もない…」

「フフフ、お兄様、本当の事ですもの?さあ、それでは、お母様達もいらした事ですから!話し合いを進めますわよ?」

「そうだったな、で、晩餐に出す料理だが…」

「そうですわね…メニューだけを決めて、仕込んで置けば料理は余っても、仕舞って置けますからそれで良いですわね」

「そうかなら、出す料理だな。マリーン、グレースどう思う?」

「そうですわね……貴方。パトリシアどうするかしら?」

「え?私ですか?」

「ええ、貴女が一番お料理に詳しいのよ?貴女に聞くのが一番♡フフフ」

「グ、グレース叔母様は?どう思いますの?」

「私もパトリシアちゃんが決めるなら、文句はないわ。ねぇ~お姉様?」

「グレースもそう思うでしょ?」

「ええ、そうね」


 貴女方もですか?何故考えないなしら?

 せめてなにか、ご提案をしてくださいませ。


「あ、あのお聞きしますが」

「あら、何かしら?パトリシア」

「私がお出しした御料理で、一番のお気に入りは?」

「「「「「「………」」」」」」


 な、なんでそこで考えるの?


「私は、あのローストミノタウロスかな?」

「兄上あれも美味しいですが…私はボアカツですねぇ……」

「それを言うなら、一番はから揚げ!」

「そう皆さん?甘いわ!私は断然、蟹クリームコロッケ!」

「まあ、お姉様、それなら私は…ピザかしら?」

「ククク皆さん甘いですねぇ。私は白身魚のフライにプライドポテト付きですねぇ……」

「そうかしら?それならハンバーグも、いいわよ?ハンスさん」

「おや?そうですか、義姉上?」

「ええ、それも煮込みハンバーグ」

「それは、食した事がないですねぇ…。パトリシア?」

「し、知りません!それは料理長に仰って下さいな。叔父様」

「そうか、ならそうしようか。だが我が家の料理人は知らんと思うぞ?」

「叔父上それなら、料理人をこちらに寄越せば良いでしょう?」

「……そうか、その手があったね?」


 なにを感動してるのかしら?


「さて、では料理が出揃いましたわね?それをメモにして、料理長に相談しますわね?」

「そ、そうか……なんだ。あっさり決まってしまったな?」


 何かしら?つまらんと言う台詞が語尾に付いてるわよ?


「お父様?後は話すことは、ございますよね?」

「話し?話しか?(なんだったか…)ん~?」


 お父様しっかりなさって下さいませ!

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