第16話 付き添いって……。

 叔父様って以外に…頭が切れるのね?

 まぁ、なんとなく掴めない方だから……そこはねぇ…。


「えぇっと、お父様?先程の土地のお話ですが。土地を私にと、仰って居りますが私は要りませんわ。ですが整地は、そうですわね…。土地の半分も整地もなさったら?それでいいのでは?」

「それは、なぜだい?」

「冒険者に頼むのも、いいのでは。それか、私やお兄様達とお兄様達が指揮する、騎士達に魔物の討伐をして貰うのはどうかしら?良い訓練になるのでは?それに魔物は強い…と言っても。ウルフにコボルトや、ボアにゴブリン程度ですもの。そんなに手間は掛からないわ」

「そうは、言うが…半分の土地はどうするのかな?」

「それは保護する動物が居ますから。その動物の保護区にしましょう?これは私の考えですから、私が仕切りますわよ?私は別の土地を貰いたいので。仰ってる土地は絶対に要りませんわよ?」


 あんな人達が住む土地の隣なんて……考えただけでも………虫酸が走って、あの人達の屋敷を潰して仕舞いそうです。


「またお前は、何を考えてる?シア」

「お兄様……それはまた後程、ご説明しますわ」


 これで……取り敢えずなんとかなったのかしら?


「ヴァンス兄上!それなら。仕事として迎賓館の修繕を、何処かに発注しますか?」

「そうだな?アレク。早速大工ギルドのギルドマスターと、ドワーフ達を呼んで……」

「それから、兄上、騎士達にも、話しをしないとですね?」

「ああ、そうかそっちもだな。父上!どうしますか?それから叔父上は?」


 と、ヴァンスお兄様達がやる気ですわ。

 ほっ、これで一段落かしら?ん………違うわね? あ!そうだわ。

 お兄様達の話しは………放っておいて良いわね?


 なら……他を詰めますわよ!


「後、お父様!会議室が狭い云々はあの門を通れた方のみですわよね?」

「えっああ、そうだ」


 突然私が言ったので……一拍遅れて返事が返って来たわ。フフフごめんなさい。


「20人の貴族があの門を、通れる人がここに何人来れるかしら?その貴族の使用人達1人1人も、あの門が鑑定して弾きますのよ?お父様に叔父様」

「そこまで厳しくかい?パトリシア?」

「ええ、叔父様。私今回は、魔石鑑定の設定を厳しくしようと思いますわ。人の思考が読める程度の魔石を、作りますわよ?そうなると保々通れる方が少ない筈ですわ。フフフ」

「お、おい!シア」

「パトリシア…そんなに絞るのかい?」

「ええ、そうしないといつまでも、前の様な事があると思いませんか?」


 フフフ、ここでちゃんと水際対策しておかないと……。また、バカな執事とか?執事とか貴族とか入って来られても…対処に時間が掛かるもの。


「もう、やるなら万全に万全を期して!やらないと!ベルガモットは、国になるのですから!」

「どうした?パトリシア?お前らしくないな?」

「え?そうでしょうか?お父様」

「そうだぞ、お前らしくないな。お前はフワフワしてればいいのだ」


 フワフワ……ってそんなに私って…。

 というか、言い方!アレクお兄様言い方ってあるわよね?

 なんかショックですわ!

 それ、頭の軽い人みたいよね?

 ……なんか理不尽です!


「ですが、被害を被るのは…比較的、私が一番多いのですもの?これくらいはしておかないと、安心出来ないわ。ねっ!お兄様!」

「パトリシア……ククク。君は面白いねぇ」

「面白い?なにがですか?叔父様……?」

「何がって、君は…。そんなに優秀なのに、なんでそんなに怯える事がある?」

「……怯えてますか…私が?」

「ああ、防衛本能が駄々漏れだが?」


 むぅ……私が怯え……そうかしら?


「それは分かりませんわ?叔父様…。ですが危機感がないとほら、先の王子様の執事とか?ああいう方が、来られても困りますわよ?叔父様がこの問題を、処理してくれるなら構いませんが…」


 そうしてくれれば一向に構わないわ。


「それは、私も勘弁かな?ククク」

「ですわよね?なら、良いですわよね?魔石の設置は明日向かいますわ。ねっ!お父様」

「そ、そうか」

「……仕方ないですねぇ…」

「だったら、私も行くぞ!」


 ん?なに、今の叔父様との会話で…なにか可笑しな事を言ったかしら私?

 お父様に、お兄様達が真剣なお顔になったわ。

 それになんでお兄様が来るの?


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