第13話 軌道修正!

「ち、父上、叔父上!少し冷静に成って下さいよ?話が纏まって無いのはお分かりで?」

「そうですよ。今の話を聞いて、シアが一番混乱してると思うのですが?私でさえ追い付かない!」

「いや?纏まってるだろ?」

「そうだぞ?一つ、仮の宿泊者施設の建築。二つ、仮の倉庫厩舎の建設。三つ、会議が終わったら取り壊す。四つ、パトリシアの管理する土地になる。ほら簡単だろ!」

「「どこがです!」そんなのは反対だ」


 おお!私ありきな考えで……、それは少し困りました。

 そんなに頼られても困りますわ!ここは少し、私は黙って見てましよう。


「だがなあ~アレク?」

「なんですか?」

「お前…世帯を持ったら、何処に住むのだ?」

「え?」

「城は広げるとして、土地がない。今の温室もしくは畑の場所を少し潰さんと、拡張ができんだろ?」

「ヴァンスの婚姻相手も決まり次第だが、ゆくゆくはこちらに移ってくる。そうなったら君は?パトリシアは?城の拡張もしくは、私の様に別邸を建てないと、人が城から溢れるぞ?」


 三人仲良くはソロソロ無理があるぞ?

 と、叔父様がお話になりますわ。


「そ、それは……そうですが!まだ私も兄上も、婚約者など決まってもないですよ!先の話しです」


 そうだわ、そこはお考えなのねお父様達は。

 私も少しお兄様達の事を、考えてなかったかしら。それなら土地を広げるのもありね。

 それなら少し口を挟んでもいいかしら?


「あの、お父様」

「なんだい、パトリシア」

「私の管理する畑が邪魔なようでしたら、縮小しますわ。そして、お兄様達の御屋敷を建てるなら、お父様達が民に依頼をして。屋敷をお建てに成れば宜しいのでは?」

「シア……それは私に、古臭い作りの屋敷に住めと?」


 あ!何気に今の暮らし……が…。

 ああそうよね、私が作ってるのだから快適よね?


「でしたら、外装だけでも頼んでも良いのでは。少しは公共事業として民にも、仕事を出さないと。ですがそれはまた、別のお話ですわね?問題は私が頂けるという、土地のお話をしませんか?」

「そうだったね?先に土地の話しだね?」


 良かったわ!軌道修正出来て。


「父上。そんなに頂いた土地は、広いのでしょうか?」

「いや?それ程でもないのだよ?」

「それならちゃんと土地の広さを、教えて下さいますか?じゃないと、何も考えが浮かばないのですが。お父様?」


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