第9話 むぅ………。
「お父様……、そんな事で叔父様を?」
良く叔父様も動いたわね?
「構わないよ?パトリシア。君は楽しい姪っこだからね?ククク」
楽しい?ん~色々と突っ込みたいですが……。
地雷になりそうですわね?やめておきましょう。
「それで、お父様。私に何かご用でしょうか?」
「まぁ、パトリシア座れ!いま、ヴァンスも来る。それまで少し待ってくれ」
ヴァンスお兄様も、ですか?
でもここにマルスと来たら足蹴決定!
「………むぅ」
「パトリシア?急にどうしたね?不機嫌だが?」
「いえ?お父様そんなことはないですわよ?フフフ」
否定して、冷気を放つ。
それを察したのか?グレンが私に声を掛けて来ますが……。
殺気を駄々漏れさせて返事をしたので、グレンもそれを感じて引き下がったわ。フフフ。
「お嬢様……」
「何かしらグレン?」
「い、いえ……後程で構いません」
「そう?なら、あとでね?」ニコリと笑う。
「パ、パトリシア!それやめてくれぬか?ヴァンスは、マルスを連れてこないぞ?」
「そう?なら良いですわ」
すると、ヴァンスお兄様が執務室に来られた様で廊下側からのノックが部屋に響くとお兄様が部屋に入って来ましたわ。
「父上お呼びでしょうか?何かマルスを連れて……あぁ、パトリシアお前か……」
「ヴァンスお兄様?私の顔を見るなりなんですのそれは?」
…………失礼ね?
「す、すまんな?マルスを連れて来るなと、父上からの伝言だったのでな?」
「………それだけ聞けば、なんとなくお分かりでは?フフフ」
「お前……まったく。まだ、私のお姫様はご機嫌は直ってないのかい?」
誰が私のお姫様なのかしら?
「機嫌はいいわよ?ねえ~グレン」
「え………えぇまぁ、そうですね?」
「なに?」
「い、いえ?何でも御座いませんよ?お嬢様」
「なら良いけど……」
なんとなく後が怖いわ……、これ以上グレンを巻き込むのはやめておきましょう。
「さ、さてそんな事は、どうでもいいから。ヴァンスが来た所で話を始めるぞ?」
「お父様?」
「なんだ?質問なら、後にしてくれ。話しが進まぬ!」
「いえ?アレクお兄様は?この場に居なくても良いのかしら?」
「あ……………」
失念してましたわね?後が私より怖いわよ?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます