第7話 説得

 それにしても、これで………従魔はフェンリルにカーバンクルに、猫2匹栗鼠に兎ですか?

 随分賑やかに為ったわねぇ~。

 これで?いないのは鳥系かしら?


 お兄様達とテラスに戻って来て、グレンが持ってきてくれたおやつのクッキーを、マクレイン達と摘まみながら。

 子供達とお話し中です。


「おねえさま!おねがい。ホワイとグランをボクにちょうだい」

「いいでしょ?お姉様!僕もちゃんとお世話します!」


 こ、これは困ったわよ!この兄弟に、テイムしたのを見られてるし。欲しいと言われても、あの子達は渡せないし。

 何よりリズが手放さないだろうし?


「ごめんなさいね?シュバルツ、マクレイン……。ホワイ達は譲れないわ。でもほら、こうやっていつでも、遊べるでしょ?だから、それで我慢してくれないかしら?」

「「ええ!嫌です」」


 う~んこれは……。


「お兄様……どうしましょう?」


 偶には助けてくださいませ?


「私は知らないな?シア。ククク」


 酷いお返事だ事……。

 あぁ、先のアイテム鞄の件ですか?なんて、器の小さい事で……。

 いいですわよ、なんとか自分でしますから!


「それじゃ~そうねぇ……。これからリズ達と仲良くなって、ホワイやグランがマクレインと、シュバルツ達と仲良くなったら。もしかしたら、お家に行きたいって、言うかもしれないわね?」

「え!仲良くですか?お姉様」

「ええ」


 フフフ、これで時間は稼げるかしらね?

 するとそこに、叔父様と叔母様二人でテラスに現れる。なんとも仲の良い事で……。


「シュバルツ、マクレイン!お前達、勉強サボって、パトリシア達に迷惑を掛けるんじゃない!」

「ええ!ボクは、おべんきょう……おわったぁ~よ~」

「なら、マクレインは?」

「ま、未だです。父上」

「叔父様、叔母様ごきげんよう。あら、お勉強してないのかしら?マクレイン」

「そうなのよ、シアちゃん。マクレインは何か、苦手な科目があるみたいですのよ?」


 へぇ~苦手ね、歴史は10才じゃ教えないでしょうから?

 算学かしら…それとも書き取り?


「マクレイン。お前は、何が苦手なんだ?」

「アレクお兄様!ぼ、僕は何も……」

「そうですの?なら私のチビッ子達は、お貸し出来ないわね。それに、差し上げられないわねぇ~?マクレイン。フフフ」

「な、なんでですか?お姉様、意地悪です」

「ですが、お勉強を放り出して来たのでしょう?」

「………はい」


 お!素直ね?


「簡単に、自分のすることから逃げ出す様な人に。かわいい私のチビッ子達を、任せるのは……心配ですもの。この子達と遊んでて、飽きたからと言って放り出されたりしたら……」


 私の言ってる意味が難しいかしら?


「……そうだな?マクレイン。いい加減な事をするとシアは、二度とチビ達とお前を遊ばせないぞ?」

「ええ!そんな……分かりました!ちゃんとおべんきょうします!」

「そう?なら良かったわ。ちゃんとお勉強する子は好きよ?フフフ」

「ほ本当ですか?!お姉様」

「ええ」ニコリと微笑む。

「アレクお兄様!僕にお勉強教えて下さい!」

「お、おう!任せろ。マクレイン」

「なら今から、やります」


 お、突然やるきスイッチ入ったわね?

 アレクお兄様の腕を引いて、マクレインは自分の屋敷に戻って行った。


「フフフ。行きましたわね?叔父様、叔母様?これで宜しいのかしら?」

「フフフ。シアちゃんありがとう。なら私は屋敷に戻るわね?シュバルツ、貴方も戻るわよ?いらっしゃいな」

「はい。おかあさま」


 ふぅ~取り敢えず、嵐は去ったかしらね?


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