第6話 増えました。

 ルトを誉めてたら、リズが何か言い出してますが……?


「にゃ!にゃにゃゃ!」

「え、なにリズ?」

《早く名前だってさ》

「あ!そうね?」

「リズが、なんだってシア?」

「名前付けだそうですわ……お兄様。ですが……難しいのよね?名前付けるのは……」

「おねえさま!おなまえですか?」

「そうよ?シュバルツなにか、良いお名前あるかしら?」

「なら!ウサギさん白いからホワイで猫さんは……黒い子だから………むぅ」


 まさかブラックとか、言わないわよね笑うわよ?


「なら、グランはどうだ?」


 グラン?なんだか……人間みたいだわ。


「あら、性別分かってますの?」

「え、猫は雄だろ違うのか?」

「さぁ?私は聞いてませんわよ」


 唯、弟と妹としか聞いてませんもの。


《あってるよ!子猫が男の子だよ?》

「あら偶然ね?なら良かったわ。お兄様良かったですわね?性別、合ってるそうですわよ」

「なら、それで良いな?決まりだな面度臭いまったくルト!こちらにおいで。ほら」

《やだ!主がいいの!》


 それだけ言って私の肩に乗る。


「シア?ルト……は」

「フフフ。嫌だそうですわよ。お兄様?ルトにしつこくしませんでしたか?」

「う!それは……否定できない……。仕方ない、今日は諦めるよ。その代わりにルクスと遊ぶか?」

「あら?カイとリズは?」

「ん~あの子達は中々、私に成れてくれない。何故かな?」

《あの子達は僕達の姉弟だもん!懐くのは主だけ!》

(そ、それはまた………世知辛いわね。フフフ)


「さぁ、君たち。お名前付けるわね?えっと……兎がホワイ!」


 するとホワイと名付けたウサギが光る。


「ん?なにも変わらないわね?あ、あとは猫ね君は……グランよ?よろしくね」


 グランと名付けた猫も、ホワイ同様光ってなんとなくテイム出来た様だけど……なにも変わらないわ?


「呼ぶと来るのかしら?おいでホワイ、グラン」


 一人事を呟いて二匹の前に行く。すると、ノロノロと二匹が私に近寄って来てくれましたわ。

 なので、二匹の目線より下に手を出せば指先をクンクンと匂いを嗅いでグランが「にゃ~」と鳴きホワイはなんとなくすり寄って来た。

 不思議ですわね……?


「あら、良い子ね?ほら、おいで」


 二匹の頭を軽く撫でて、抱き上げ二匹に話し掛ける。


(これから宜しくね?ちびちゃん)


「にぃ~!」

「………」

「フフフ良い子、さぁ彼方でおやつにしましょうか。ねっ、ルト?」


《うん!木の実が良いな?》

(ハイハイ!そういえば……ウサギ……は野菜かしら?)

《………》

《そうだよ!だってさ》

(リズ?)

《にゃ?》

(これで良いかしら?)

《にゃ~ん》

《ありがとう!だって。主、ありがとう》

(フフフ。でも、もう連れて来ないでね?)

《にゃにゃ!》

《わかった》


「マクレイン!リズ抱っこしてしてきて。テラスに戻りましょう?」

「良いのですか?」

「良いわよ、ほら戻るわ。お兄様!シュバルツお願いしますわね」


 ふう~骨が折れますわね……。

 まぁ、私の周りが王都にいた頃より断然賑やかになったのは……嬉しい事ですわね。


 そういえば……お友達の……マリエールとイリアは元気かしらね……?

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