第4話 何で連れて来るのかしら?

 リズを追って垣根に近寄ります。


「リズおいで、何処にいるの」

「お姉様!こっちです!」


 私より先に、リズを見つけたマクレインが指をさす方を見ると………何処から連れて来たのか………。

 子猫と兎………なんでこの子達は何かしら動物を見つけてくるのかしら……。


「リズ……怒らないからこっちにおいで」

「にゃ!」

「ほら、その子達はどうしたの?」

「にゃにや、にやにゃにゃ!」


 うん~通訳居ないとまるっきり分からない。


(ルト……こっちに来てくれるかしら?)

《ええ!まだボクおやつ食べてるよ!》

(じゃ、食べ終わったら来てくれない)

《分かったよ!でも、その子たちは拾ったんだよ!》

(ひ、拾ったの?)またかぁ~。

《そうだよ?向こうの森で拾ったんだ!》

(ええっと……ルト、前にもう動物を連れて来たら駄目よ!とお約束したわよね、忘れちゃったの?)

《お、覚えてるよ……だけど可哀相だったから……》

(そう……)


 こ、困ったわ!あ!アレクお兄様!

 目をアレクお兄様の方へ向けると……シュバルツを抱きながら、こっちに歩いて来ます!

 …………ま、不味いわ!


「マクレイン!この子達隠して!」

「え、なんでですか?かわいいです!」

「かわいいのは、いいから!アレクお兄様に見つかると、雷が落ちるわよ!」

「………え?」


 マクレインが、不思議な顔してポカンとする。 そこで不思議がらないでぇ~!


「誰が、雷を落とすんだ?シア!」

「ひぃ!な、なんですの、お兄様?」

「シア、その垣根の中の猫か?それと兎……それは?」

「知らないですわよ!またルクス達が、保護してきたそうですわ」

「…………シア!」

「だから、知りませんわよ」

「ああ、ねこさんだ!ウサギさんもいるの?ねえおねえさま!かわいいね」

「シュバルツ。そうだよね、かわいいよね?お姉様!この子達欲しいです!」

「ほ、欲しいって……お父様とお母様に御相談してみて?後は……リズがいいよっていったらね?」


(リズ……どうかしら?この子たちをマクレイン達に譲ってくれないかしら?)


「にゃ!にゃにゃにゃゃゃや!」


ん~何となくだけど、嫌だって言ってるのが分かるわ……困ったわ。

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