第39話 お父様と御相談。

「お嬢様、旦那様に先程、昨日の件をお話したところ……」

「あら、話してくれたの?」

「ええ、旦那様は10時頃に執務室で、お嬢様からお話が伺いたいそうですよ」

「そう?わかったわ!ならその頃までは、ゆっくりしてるわ~。あっ!なら湯浴み出来そうね?エルサ呼んで貰えるかしら?」

「そうですか、それでしたら……お湯の準備だけして、エルサを呼んで参ります」


 それだけ言って、グレンが部屋を出て湯殿に向うと湯を張り外の用意だけして部屋を出て行った。


 暫く待つと、エルサが部屋に入ってきてバタバタと湯浴みを済ませて、お父様と約束した時間になる。

 取り敢えず、チビッ子達には影にいて貰い部屋を出る。


 グレンを連れてお父様の執務室に入る。


「お父様?失礼しますわ」

「おお!パトリシア!待っていたが……何やらあの殿下と話したとか?」

「ええ、夕べあちらがお話があると言って、呼び止められたので」

「ムッ!そうか、で?」

「あら?グレンから概ね話しは聞いてるのでは?」

「詳しくは、聞いておらんよ?」

「あ……そうでしたか。では、簡単お話しますと」

「………」

「殿下が、この領地で狩りをしたいそうですわ?」

「狩り?」

「ええ、狩りだそうですわ?」

「ふぅ~狩りねぇ~?」

「あ!でも釘を刺しておきましたわよ。お遊びの狩りならご遠慮くださいとね」

「お前……仮にも殿下にそのような口を……」

「ですが……殿下をこのまま、お客様扱い方するのですか?それなら早々にお帰り頂かないと?グレン達も困ってますし?」

「困ってる?」

「あら、お聞きでは?」

「いや、何もクレオからは聞いてないが?」


 マジか?なんで言わないのクレオ、プライド関係ないわよ?この際!


「そうでしたか?殿下がお連れになった執事が確か………マルセルと言いましたかしら。その方が私達の執事やメイド達に、暴言を吐いていて。その所為で、仕事に支障が出てると聞きましたわよ?」


 そいう言えば……クレオ居ないわね?


「ハァ~あやつは……グレンすまないが、クレオを探して来てくれ。ああ、あと、アイザックとマルスもな」

「畏まりました。失礼します」


 グレンが部屋を出ていく。


「お父様、3人呼んでどうされますの?」

「いや、取り敢えず、執事からは事情を聞かないとな?」

「そうてすか。あ、後!クレマンド殿下が昼食の後、サロンで私とお父様にお話があるそうですわよ」

「話しね………出ていくと?」

「さぁ?それはわかりませんが、狩りの許可を取りたいとは言ってましたが……」

「勝手に狩りなどされても、困るのだがね?そう言えば……パトリシア?我が領地の結界石力が弱ってはないかい?」

「え?そうですか……。でも、そうかも知れませんわね?」


 あの、執事が入れたのはそう言う……ことかしらね?


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