第30話 不思議体質、何かしらそれは?

 子供に抱きつかれて、離れない子供達を何とか外してもらって……また食事を開始しましたが……。今度は何かしら?


「ヴァンスお兄様?」

「なんだい?パトリシア」

「何で私のお隣が、ヴァンスお兄様なのです?」

「ん?私だって偶にはパトリシアと話したいのだよ?いつもお前はアレクと居るだろ?」


 まぁ、そうなのかしら………思えば……傍らには?何時も居るわね………アレクお兄様が。


「そ、そうでしたわね?偶にはいいかも知れませんわね?お兄様?フフフ」

「あぁ、そうだろ?」


 そんな話をしながら食事を進める。


「シア!悪かったから……な?」


 少し離れた席に座らされた、アレクお兄様が謝って来ますが………知りませんわ!


「パトリシア?許さなくて良いぞ?失礼な事を言ったのはアイツだからな?」

「フフフ。お兄様ありがとうございます」


 そして食事の時間が終わり各自それぞれ散って行った……。


 私はルクス達と部屋に戻る為に、グレンとエルサを連れて廊下を歩く。


「ハァ~疲れたわ、子供のお守りって大変ね?」

「フフフ。ですがお似合いでしたよ?特にマクレイン様と、お歩きになって居たのをお見掛けいたしましたが……姉弟のようでしたわ?」

「そうですね?中々見ない光景でしたね?」

「もぉ~そんなに二人で、からかわないで?大変なのよ色々と!隣国の王子に?お兄様に従兄弟達!」


 何であんなに纏わりつくのかしらね?


「お嬢様の不思議体質のせいですよ?」

「ふ、不思議って……グレン?失礼じゃないかしら?」

「フフフ。そうですわね?お嬢様様には何か不思議な魅力がありますものね?さぁお部屋に早く………」

「やぁパトリシア?今時間は空いてるかね?」

「まぁ、クレマンド殿下?どうしましたの?それに……」

「あぁ、マルセルかい?」

「ええ、余りお見掛けしないので?」

「それは申し訳ありません。私は殿下の執事ですのでね?余り表には出ませんので」

「そうでしたのね?その割には私の執事達に、無理を言ってると、聞きましてよ?」

「そ、それは申し訳ございません?」


 悪いと思ってないわね?何で疑問系で謝るの? あ!王族だからとか……なんて高飛車なことか。


「それで?クレマンド様?何かご用意ですか?」

「ええ、少し君に折り入ってお話があるのですが………」


 ニコリと笑って私を見る。

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